大丈夫だって言った ページ19
｢は？好きな奴？｣
『い、今は違う…から！』
少し眉間を寄せ不機嫌そうに聞き返した。そう、私の小さい頃の話。小さい頃の好きな人、今は違う。違うはず
｢ん、まあええけど。東京やし
そんで…その好きな人と何かあったんやろ？｣
『うん、喧嘩…しちゃってそれ以来話してないの
けど夏休み東京に行く事になって、しかも会うことに』
会って、何をすればいいのか。もし、話すとすれば何を話せばいいのか。
｢は？会えばいいやん｣
『は？』
彼の答えはあまりにもシンプルかつ無神経な言葉だった。
『い、いや！会いたくないの！』
｢じゃあ会わなきゃええだけやろ？｣
『いやいや会うのは絶対なの！話聞いてた？』
もしかしてもう面倒臭くなってる？あんなに相談乗ってあげるとか言ってたくせに！彼の顔を伺うとふざけてる様子もなく、けどなんかそれが鼻につく。
｢そんなんどうでもええやん。
Aが会いたくなきゃ会わんでいいし
話したくなきゃ話さんでええ。
ただ、それでAが後悔しないならええんとちゃう？｣
『そうなんだけど…なんか、』
｢さっきから何悩んどるん？
俺はウジウジしとる奴は嫌いやで｣
ウジウジっ…。侑君は多分、人間関係で悩む事なんかないだろう。彼にとって自分の不都合な相手には興味を示さないし直接ズバリと言って終了、そんな事が多そう
『侑君にはわかんないよ
あの人と話すのが私にとって最大の山場なの。
越えたくないけど越えなきゃいけない相手なの、』
｢怖いってことか？｣
『……うん』
少しした後、溜息を浅くつきこちらに顔を向けた
「俺が、見守ったる。だから今日安心して行け｣
『え…？いや見守るって、東京来れないよね？』
「おん、だからここで見守ったる｣
なにそれ…馬鹿なの？
「何かあったら電話してや、もちろん仲直りしても｣
『もう…結局私任せなのね』
「ははっ｣
「だから大丈夫やで｣って…「だから｣ってなに、全然大丈夫じゃないし！まぁそういうところが彼のいい所なんだろうけど
『分かったよ、ありがとう侑君』
「俺は正直なことしか言わへんからな
俺が言うからにはほんまに大丈夫や。心配せんでええよ｣
『…もう、下げてから上げるタイプなんだね』
ほんと、嫌いになれないよ
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ちゅこ(プロフ) - あまねさん» コメントありがとうございます。大変お待たせ致しました…全力で頑張らせて頂きます！！ (2021年9月30日 22時) (
レス) id: a23258a94d (このIDを非表示/違反報告)
あまね(プロフ) - 待ってなんでこの神作に早く出会わなかったの？私バカなの？((((喧しいわ (2021年9月1日 23時) (レス) id: 1a6dd63888 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちゅこ | 作成日時：2020年12月13日 19時
