裏まで見えない,の段7 ページ26
女の子達を凝視しているAの肩を咲目が優しく抱き寄せる
振り解こうと体を動かすAだったが,目に映った,ゾッとするくらいの笑みを浮かべる咲目に危険を感じ,動きを止めた
咲目「やはり,Aさんは良い子ですね。」
『そう見えますかね。』
咲目「ええ。勿論。」
絡み合う二人の視線は,全く違うもので,Aは敵意,咲目は独占を込めた視線を互いに向けていた
入り口から,歩いて少しした所に,だんだんと見えてきた黒い物
それが,牢屋である事は一目瞭然であった
硬い鉄骨に,四畳半程の部屋とも言えない空間に,閉じ込められるのだとAは確信し,息を飲む
『(私の作戦通りに進んでいる筈だが,一歩食い違えば危ないかも知れない…)』
咲目「Aさん,入ってください。」
考えることに集中していたAの頭は,咲目の声で現実へと戻された
言葉の通りに,寂しい牢屋に足を踏み入れた
それと同時に,素早く鍵を閉められる
咲目「全く抵抗もしないなんて,ますます夢中になりますね。」
『私も,貴方にあの子達の様にさせられてしまうのですか?』
いきなりのAの質問に,笑顔だった咲目の表情が少し崩れたかと思えば,ニヤリと先程とは違う笑みを浮かべた
咲目「いいえ。Aさんには,ずっと此処に居てもらいます。僕は,美しく,穢れを知らない愛里さんで居て欲しいので!」
『私ではなくとも,貴方には心の底から普通の愛を与えられる人ができる筈なのに。』
淡々と反論するAに,咲目は顔を少し俯かせる
不審に思ったAが、様子を伺おうとすると,鉄骨同士の隙間から,咲目の手が伸ばされ,愛里の白い腕を掴み,牢屋に顔を近づける
狂気に満ちた咲目の顔に,Aは目を見開いた
『何するんだ⁈貴方は何がしたい⁈』
咲目「Aさんは,分かっていませんね。貴方は,僕の人生の中で、もう出会えない最高の美しさを持っている。体の全て,心までもが美しい!なんて,素晴らしいんだ…!」
止まらない話にAは、恐怖を覚えたのか,自身の腕を掴む咲目の手を折ろうとしたが,目の前の悪魔の様な男の迫力に押されそうになる
しかし,そんな時に救世主が現れた
「咲目様,お風呂の準備が出来ました。」
先程の少女達の中にいた一人の女の子だった
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B.A.D.寄りの6年ろ組推し - めっちゃ面白いです!続き出してほしいです!どうかお願いします🙇♀️更新よろしくお願いしますー!! (2021年11月15日 23時) (レス) @page35 id: 544b7ce66d (このIDを非表示/違反報告)
airi01012005(プロフ) - 唯さん» リクエストありがとうございます!了解しました! (2020年4月23日 2時) (レス) id: d9e2a8c011 (このIDを非表示/違反報告)
唯(プロフ) - airi01012005さん» 今晩わ、リクエストです!生物委員会全員に幻術を掛け(下級生は弱め竹谷と夢主は超強め)助けに来た5年生と6年生に襲い掛かるお話をお願いします。別件で「忍術学園5年生には木下鉄丸の娘がいます」を書いてますのでもしよければ読んでください。 (2020年4月22日 22時) (レス) id: 238aca14d7 (このIDを非表示/違反報告)
airi01012005(プロフ) - 唯さん» リクエストありがとうございます!了解しました! (2020年4月7日 12時) (レス) id: d9e2a8c011 (このIDを非表示/違反報告)
唯(プロフ) - (続き)起きるにはその妖怪を探しだして倒してからという感じでお願いします。 (2020年4月7日 12時) (レス) id: 238aca14d7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:airi0101 | 作成日時:2019年11月9日 23時