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25話。 ページ26

夢と現実は、全く違う世界。

そう、聞いたことはありませんか?

私は、そう聞いたの。

そんな小さなことをを小さい頃から
ずっと信じ続けてたの。

現実とは違って、夢の中は何があっても裏切らない
って、自分で考えていたから。

周りの子からなにそれって
笑われたこともあったのに。

それでもね。

私はそう思うしかなかったんだ。


今思えば変な話だけど、
今更ながらやっと分かった。


ただそう信じたかっただけだったんだって。






まあ、そんな昔話はさておこう。



ねぇ、貴方は知っていた?

今夜はね?






綺麗な満月の日らしいよ。









硬い扉をガンガンと叩く音が響いている。
爪で研いだ様な痛々しい音も響いている。



「……いやあ"ああ"ああっ!!」

私は、息が荒くなるほど叫んだ。

怖い、暗い、嫌だという言葉に、徐々に
自分が飲み込まれていく。


「はあはあ…。」

息が苦しくて苦しくて。
誰かに助けて貰いたくってたまらない。



「誰か。私を助け、て…。」

暗闇は嫌だ。
こんな場所はもううんざりだ。


でも、

こんな、自分が一番嫌だ。
私は孤独感に押し潰されそうな場所が嫌いなのに。






「なあ兄貴。このままで良いのか?」
「さあな。この話はまたな。」

「……。」

おそ松は沙織の話題を避けようとする。
何かあったのか…?


「クソ松はあいつを信じるのか?」

一松がボソリとそう言った。


「いや、だがこのままでは駄目だろう?」

「あいつがやったやらないはさて置き、
兄弟を信じるとか言っていたのは、嘘なんだな。」

「一松…!」

俺はびくりと肩を動かした。
一松は「図星か?」と笑っている。



「兄さん達これ見て。
タイムラインにこんなの載ってるよ。」

「ん?」

そこには残酷な言葉ばかりが並べられていた。
まるで、裏世界じゃないか。


「体育館裏倉庫か。あそこは人気が全く、先生達も見逃す程らしいって噂だよ。」

チョロ松がスラスラとそう語った。
今は人気とかの話ではないだろう?



「でも、僕はあいつと関わるのはごめんかも。
あいつ、今は学校一のいじめられっ子らしいし。」

「僕達の秘密がバレたらただじゃ
おかなくなりそうだもんね。」


シーンとした空気が俺達を包み込んだ。

「くそ…。どうしたら…。」



「行かなきゃ…。」

隣からぼそりとその一言が聞こえた。








「十四松…!」

ドタバタといった音もなく、
颯爽と走る姿からもう目的地は目に見えていた。

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鬼夜狐(プロフ) - あけおめーです(*^^*ゞ今年も更新頑張って下さい(*´∇`*) (2017年1月1日 11時) (レス) id: 4f432e9546 (このIDを非表示/違反報告)
鬼夜狐(プロフ) - A.I.O.M.S.Nさん» 作者さんですよ?(o^−^o)あっ更新頑張ってね! (2016年12月31日 1時) (レス) id: 4f432e9546 (このIDを非表示/違反報告)
鬼夜狐(プロフ) - A.I.O.M.S.Nさん» 反応が可愛い(*´∇`*) (2016年12月31日 1時) (レス) id: 4f432e9546 (このIDを非表示/違反報告)
ゆーと - この作品とても面白いです!!羨ましいくらi(((これからも応援してます! (2016年12月31日 1時) (レス) id: 83489bd204 (このIDを非表示/違反報告)
ほにょか(プロフ) - 面白いっす!!更新頑張ってくださいね! (2016年12月27日 17時) (レス) id: 4f432e9546 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:依愛(いあ)@あるぷすいちまんじゃく。 | 作成日時:2016年9月28日 23時

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