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19話。 ページ20

人は時として善にも悪にもなる。
そんなことは知っていたに過ぎなかったはずだ。


「貴女達がこんな事をするなんてね…。」
「友達なんだからあ、それぐらい許してよー。」

久留美がそう言った。
ふざけるのも大概にしてよね。


「友達?よくそう言えるね。」


自分達から「友達になろう」とか
言って来たのはこのためか。

私は引き裂かれた衣装を握りしめた。


「ふふふっ。」
「明日香。何がそんなにおかしいの?」

「はははははっ!」

明日香は狂ったように笑い始めた。
私は、そんな明日香を憎むような目で見た。

「なーに?その目は。
本当に笑えるわね。貴女も、久留美も。」

明日香はお腹を抱えるような手振りで
高笑いしている。


「友達?何それ。
笑わせないでよ、面白くもないわ。
友達なんて、凄く吐き気がしたわよー。

私の作戦にまんまと引かかってくれるなんて、
貴女も馬鹿ね、久留美。」

「明日香?どういうこと?」

久留美も騙された?
上手く理解が追い付かない。


「ただじゃ済まないよ?こんなことして。
停学にだってなるかも。」

「停学?そんなの脅しにもならないわ。」

明日香が私の方をドンと押した。
私は勢いに負け、床に倒れ込んだ。


「そもそも、貴女。
貴女、F6様に馴れ馴れしいのよ!」

「はあ!?」

胸ぐらを掴まれ、首が絞まる感覚がした。


「ちょ、明日香!死んじゃうよ!?
懲らしめるだけって言ってたじゃない!」

「うるさい!黙れ!」

とうとう正気を失ったか。
私は小さく溜息をこぼした。


「嫉妬なんて醜くい。」
「は?」


私はクスッと笑った。
私は明日香に向かい思いをぶつけた。


「こんなことして何の意味があるの?
あいつらが振り向いてくれるとか考えてる?
なわけ無いでしょ。よく考えなよ。」

「貴女なんかに気持ちが分かるわけ無いわ!
私は、いつもいつも…。」


「そんなどうでもいいこと、
私とトト子には何も関係無いでしょ?
本人達に言ってくれないかなー?」


頭が回らない奴らこそ、
こうやって自分を特別に可愛がる。
それを自分は特別なんだと勘違いするのだ。


「沙織…。」

「勝手に私の名前をほざかないで。
私達は友達じゃないんでしょう?」

私は冷静にそう答えた。

やっと落ち着いたと思った矢先、
明日香がまた不気味な高笑いをした。


「明日香、何して…!」



明日香はポケットからカッターを取り出した。

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鬼夜狐(プロフ) - あけおめーです(*^^*ゞ今年も更新頑張って下さい(*´∇`*) (2017年1月1日 11時) (レス) id: 4f432e9546 (このIDを非表示/違反報告)
鬼夜狐(プロフ) - A.I.O.M.S.Nさん» 作者さんですよ?(o^−^o)あっ更新頑張ってね! (2016年12月31日 1時) (レス) id: 4f432e9546 (このIDを非表示/違反報告)
鬼夜狐(プロフ) - A.I.O.M.S.Nさん» 反応が可愛い(*´∇`*) (2016年12月31日 1時) (レス) id: 4f432e9546 (このIDを非表示/違反報告)
ゆーと - この作品とても面白いです!!羨ましいくらi(((これからも応援してます! (2016年12月31日 1時) (レス) id: 83489bd204 (このIDを非表示/違反報告)
ほにょか(プロフ) - 面白いっす!!更新頑張ってくださいね! (2016年12月27日 17時) (レス) id: 4f432e9546 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:依愛(いあ)@あるぷすいちまんじゃく。 | 作成日時:2016年9月28日 23時

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