【おそ松さん】お前らがいる限り、元には戻れない。 (ページ2)

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2話。ページ2

「皆揃ったし、じゃあ行こっか。」

久々に仲良しグループが揃ったとのことで、
皆のテンションはMAXになりつつあった。

「でも、どこに行くんだ？」
「あっ。」

MAXなりつつあるのも、つかの間。
「集まりたい」っということしか話していなかったので、計画は0にすぎなかった。

「どうする？このままじゃ、
ここから離れられないけど。って、トト子？」

恵美の言葉を聞き、隣にいたトト子ちゃんを見た。

トト子ちゃんは下を向きながら、
ふふっと不気味な笑みを浮かべていた。

嫌な予感が…。

「勿論ショッピングしましょ！
あの店に行ってから、あそこの店に行くわよ！」

「ん…？トト子ちゃん？」

よく見ると、目はキランと獲物を取る目に変化し、
私ら女子組に向いているではないか。

一瞬のうちに、私はガシッと腕を掴まれた。

「早く行きましょ！沙織ちゃん、恵美ちゃん！」
「え、待って、痛い痛いー！」

思いっきり腕を引っ張られ、腕が痛い。

「いや、私はパスで。ごめんね、沙織ー！」

恵美は、間一髪で逃れたらしい。

「う、裏切りものおー！」

どんどん皆の姿が小さくなっていく。
トト子ちゃん、どんだけ服への執着心が凄いの！

「てか、俺らは？」
「んー、僕らは？」

「やめといた方がいいよ。
女の子の買い物は想像を絶するから…。」

「やっぱりやめよう。」

誠が真顔になった。
隣の十四松は何か分かっていない風に見える。

「てか、早く行かないと見失っちゃう。
さあ、付いて来い！男どもー！」

「わかったあー。」

残りのメンバーが、沙織とトト子の後を追った。
背中が見えるか分からない程に遠くにいる、ね。

「可愛い。なんて素敵なの！」
「わ、わー。本当だねー。」

ここは可愛い洋服屋。
店全体が、桃色に染まっているようなそんな所。

そして、私とは縁がない所。

「あれと、それかな？
後、これってどう思う？沙織ちゃん。」

「え？い、いいんじゃないかな？可愛いし。」

「分かったわ！じゃあ試着お願いね。
勿論、沙織ちゃんが。」

「えっ？」

私は、無理矢理試着室に入れられた。

こんな可愛い服を着なきゃなけないのか。
似合わなそうだな。

「仕方ない、トト子ちゃんの頼みだもんね。」

私は自分の服に手を掛けた。

服を着終わり、更衣室のカーテンを開けた。

「これは私には似合わないんじゃない？
って、いない…！？」

トト子ちゃんが姿を消してしまっていた。