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二十一 ページ21

その日の朝はこれといったこともなく、
平凡な日だった。

それが怒ったのは丑三つ時だったそうだ。


秋に似つかわしくないほどに肌寒い。
しかも強風で木々が不気味に揺らいでいる。

誰もが息を安らかに潜め、
眠りによっていた時だった。


集落が【地獄】と化した。


煙の香りが辺りを充満させている。
集落の端からは大輪の紅色の華のように、
炎が燃えていた。

逃げ惑う人は口を揃えて叫んでいた。
「【化け物】が出た」と。



「化け物?」

おそ松が顔をしかめた。
ちよはチョロ松の後ろで怯えている。



その後、娘がその場所へと
危険を顧みず確認しに行ったそうだ。

娘は息を飲んだ。
目の前に広がる光景を目の当たりにして。


『あ、あれは女の子と……誰?』

女の子を肩で背負い、背の高い男のような者が歩いている。よく見ると、人型の鬼のようにも見える。


『いや……!やめて!!ちよ!ちよおおお!!!』

あれは母親か。足を怪我したのだろう。
横たわり。手を伸ばし必死に奴に問い掛けていた。


『美味そうな匂いだ。今晩の飯にぴったりよお!』
『お願いします!やめて下さい!!』


子供が怪物に攫われたのか。と
助けたい気持ちが交互に思考に過った。

しかし、いつこっちに被害が回ってくるかも分からない。「早く逃げよう。」、そう思った時だった。



『馬鹿な奴め。私が誰かも分からないのか?』



目を赤くさせた子供が、鬼に話しかけていた。

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癒秘松(プロフ) - 面白いです頑張ってください! (2019年5月22日 22時) (レス) id: 9ccb3af217 (このIDを非表示/違反報告)
依愛(いあ)(プロフ) - ももまつ(全松girl)@低浮上気味さん» ほんとですか!!ちょっと妄想話を書きなぐりみたいな作品だったんでそう言われると嬉しいです!!コメントありがとうございます( *˙˙*) (2019年5月2日 21時) (レス) id: c6db1ac225 (このIDを非表示/違反報告)
ももまつ(全松girl)@低浮上気味(プロフ) - とても面白くて、続きが気になります!更新、頑張って下さい! (2019年5月2日 19時) (レス) id: c97f3faa63 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:依愛(いあ)@あるぷすいちまんじゃく。 | 作成日時:2017年8月8日 13時

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