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106、合コン ページ8

待ち合わせの居酒屋は、明るい照明と元気な店員さんが印象的なお店だった。
実乃里が名前を言うと、すぐに奥の部屋に案内された。


来てみたい……と思ったことはなかったけれど、初めて参加した『合コン』に少し胸がドキドキした。


「こんばんはぁ〜!」

慣れた様子で個室に入って行った実乃里に、男の子たちが歓声を上げた。

想像していたよりも高いテンション。
一気に気持ちが怖じ気付く。


「ちょっと何してんの?早く入んなよ」

入り口で固まっていると実乃里に腕を引っ張られ。
勢いよく部屋に足を踏み入れた私に、男の子たちの視線が一気に集まるのがわかった。


「こ、こんばんは…」

緊張で声が上擦ってしまった。

その時だ。




「……A?」

呼ばれた名前に、無意識に顔を上げた。



大きなテーブルをぐるりと囲むように座っていた男の子たちの一番右側。


「……え。涼…?」

涼がいた。


「わ、マジ!?超久しぶり!なんでいんの?」

立ち上がり、私に近づいて来た涼に素早く実乃里が反応した。


「A?なに?知り合い?」

「え?あ、地元が同じで」

「そうなんだぁ〜!」

って。大げさに驚く実乃里。
でもきっと今は実乃里より私の方がずっとずっと驚いている。



「とりあえず女の子達、空いてる席に座って〜!」

この会の主催者と思われる男の子の案内によって、女の子たちが男の子たちの間に座り始めた。

え、どうしよう?

どこに座ったらいいかわからなくて迷っていたら、ぐいっと手を掴まれた。

「A、隣おいで?」

「あ、うん」

私が困っていたことに気付いてくれたのか、手を引かれたまま涼の隣に腰を下ろした。



すぐに簡単な自己紹介が始まって盛り上がり始めた『合コン』。


「…元気だった?」

優しい懐かしい顔で私を見た涼が、ゴクン、とビールを飲んだ。

「うん。…涼は?」

「ん。元気。びっくりした、こんなとこで会うと思ってなかったから」

「うん、私も」

「あ、そうだ。茜ちゃんも元気?
拓哉とも全然会ってねぇんだよなぁ」


懐かしくなったのか、地元の話をし続ける涼。

なんだか胸がそわそわする。

107、偶然の再会→←105、元気が出た



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設定タグ:オリジナル , 恋愛 , 青春   
作品ジャンル:恋愛, オリジナル作品
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ユチコ(プロフ) - なしなぎさ( =^ω^)さん» コメント&ニヤニヤありがとうございます笑 大好きと言ってもらえて嬉しいです( ;∀;)更新頑張ります☆これからもよろしくお願いします^^ (2018年8月6日 19時) (レス) id: 05c74de8b4 (このIDを非表示/違反報告)
なしなぎさ( =^ω^)(プロフ) - これ見ていつもにやにやしてます…←変態wこのお話大好きです!更新いつも楽しみにしてます!これからも頑張ってください! (2018年8月5日 17時) (レス) id: 807497c1ec (このIDを非表示/違反報告)
ユチコ(プロフ) - れもねーるさん» コメントありがとうございます!最初から見てくださってありがとうございます(T_T)出来る限り更新頑張りますのでこれからもよろしくお願いします☆ (2018年8月1日 12時) (レス) id: 05c74de8b4 (このIDを非表示/違反報告)
ユチコ(プロフ) - 亜夢さん» コメントありがとうございます!最初から見てくださっているのですね( ;∀;)嬉しすぎます(T_T)亜夢さんもお体にお気をつけて!応援ありがとうございます!頑張りますね☆ (2018年8月1日 12時) (レス) id: 05c74de8b4 (このIDを非表示/違反報告)
れもねーる - 最初から見てます!これからも更新頑張って下さい! (2018年8月1日 10時) (レス) id: 34bb338129 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ユチコ | 作成日時:2018年7月30日 11時

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