君という名の『愛』を見つけて

綺麗な。 ページ28

「…なんか最近これ多くないか？





遊真。」





私と遊真は、また玉狛の屋上にいた。






遊真「いやーすまんな。」






「まあ、嫌ではないけどな。」






風で少し乱れた髪を整えながら、私は微笑を浮かべた。





遊真「…お前って、おれを見て何も思わんの？」





「はっ、はぁっ！？なっ、何言ってんだ！」





遊真の口から出てきた言葉に驚き、普段の無表情が崩れた。





遊真「落ち着け落ち着け。





何か思い出さないのって話。」





遊真は焦ることもなく、いつも通りに言葉を並べた。




「…？別に何も思い出さないけど…。





…なら、遊真は何を知ってるんだ？」





私の問いかけに、遊真は少しだけ動揺を見せた。





やっぱりか…。





遊真「…今は…詳しく言えない…。





だから、お前が思い出すのを待つ。」





意味が分からない。





「なんだそれ。」





私は少し笑うが、遊真は真剣な愛の形をしていた。





「やっぱさ…綺麗だよ。」





遊真「…何が。」





「お前の愛。





お前の愛を初めて見たときの感動は、よく覚えてるよ。




なんか、キラキラしてて、でもどこか崩れそうで、





…私は、そんなお前の『愛』を探してたんだよ。」

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