【カゲプロ】 愛なんてない世界で恋を唄う

18 ｛冬空｝ シンタロー ページ19

(Aside)

公園の椅子に座って皆を待っているとカフェオレを渡された。


「ん。」

「…？ありがとう。」


横にシンタローも座る。私達の間には30�程の間があった。


ストローをさして飲む。


どことなくギクシャクとした空気。


『好きだ。』


不意に昨日のことを思い出した。

始めての告白。


私はそれを承諾し、はれてカップルの筈なのだが。


「…」

「…」

気まずい…

って言うか、この間は何なんだよ！なんかめっちゃ微妙な！


なんとなく視線を感じ、目をやる。

目があった。


「シンタロー…？」

「…！」


名前を呼ぶとまた、下を向いた。


再びの沈黙。しばらくして、その沈黙を破ったのはシンタローだった。


「何か、悪りぃ…その、えっと…」

「何？」


直後、左手を握られた。



「実感湧かねぇんだ。…嬉し、すぎて。」


そう言った彼の顔は赤くて。


そんなシンタローに私は、身を乗り出してキスをした。


「…なっ！？」

「あははっ。…実感、湧いた？」

「…うるせぇよ…。」

あ。そういえば、言ってないね。私はね？


「君が大好きだよ？シンタロー。」


「…っ……お…だよ。」

「ん？」



「俺だって、大好きだよ。…A。」



繋いだ手の温度と、吐き出したドキドキは、冷たい冬の空に融けて、消えていったんだ。

19 ｛溺酔｝ 九頭竜 京摩→←駄作者ミカカゲ厨@三次元嫌悪症の依頼

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