好きになってよ。【ダイヤのＡ】

心の距離 ページ11

あなたside



鳴に電話で"頑張ってみる"、と宣言してから、１週間、２週間と過ぎた。



何もできてない……



目があってもすぐ逸らされちゃうし、話しかけようとしても逃げられる感じがする。



やっぱり………



あ「嫌われてるんだ……」





でも、諦めたらダメだよね。



もう一回だけ頑張ってみよう。



ガタッと音をたてて立つA。



御幸は自席でなにやらノートを見ている。



あ「ねえ、一也。今大丈夫？」



私が話しかけると一也はこっちを見た。



思った以上に冷たい目付きだった。



御「……あのさ、悪いけどもう話しかけてこないでくれる？」



いきなりの言葉に固まる。



あ「ご、ごめ……っ。迷惑だったよね。」



Aは自席に戻って机に突っ伏した。



………鳴



私には……もう無理だよ……



これ以上はもうツラいよ



Aは誰にもバレないように、そっと、静かに泣いた。





その時、私は感じていた



私と一也の距離が少しずつ離れていくのを……

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