8,チームなんざそんなモン ページ9
｢……それがなんだよ。｣
｢バレーボール、もうやりたくないな。｣
｢辞めればいい。｣
｢でも！今バレーボールを辞めたら、私は……っ！｣
ナッシュは私の背中から降り、私を抱き寄せた。
｢ならよ、アメリカ(俺んとこ)来いよ。向こうはバスケ、強いやつばかりだ。｣
｢バスケなんて、もう辞めた。女子で勝てるのなんてきっと…。｣
彼女だけだ。
そう言おうとしたが、その言葉は喉に突っかかりそのまま発せなく終わった。
｢…つらいか？｣
｢つらいよ。ナッシュ、私はッんん｣
ナッシュが私の顔の前に来て口を塞いだ。
そのキスは甘くとろける様な…なんとも形容し難いキスだった。
｢ナッシュ！よくもっ｢つらいなら｣…？｣
｢辛いなら、楽になればいい。逃げればいいんだよ。な？｣
私はナッシュが色っぽく舌舐めずりをした時に、ゴクリと息を飲んだ。
……って何やってるの私！？
｢ナッシュの馬鹿！｣
｢顔が真っ赤だ。説得力がねーよ。｣
｢うるさい！｣
ぼふりとナッシュの顔面をクッションで叩いた。
｢ッチ。気に入らねぇな。｣
｢ファーストキス返せ！｣
｢唇切ればいいのかよ。｣
｢違います！タイムマシン用意しろ！｣
｢……はぁ｣
｢何よ！｣
ナッシュは私の髪を指で絡め弄ぶ。
そしてバカにしたように笑いこう静かに告げた。
｢お前はチームの奴を信用はしてるが信頼してねー。そんなのチームメイトがお前の事を信頼する訳ねーだろ。｣
｢え……？私は！｣
｢チームなんざそんなモン。信頼関係があってこそチームと言えるんだろうが、頼ることを忘れたお前にチームがどうとか言えねーよ。
ま、俺が頼るだのどうだの言えた奴じゃねーけど。｣
ナッシュは鼻で笑い、立ち上がった。
｢どこ行くの？｣
｢トイレだトイレ。｣
バタンと無機質に閉まった部屋のドアはどこか虚しさを覚えたのだった。
｢信頼……か。｣
私はいつから頼らなくなっていったのだろう。
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優希♪(プロフ) - 鳴菜瀬さん» いえいえ、書いてくれるだけで嬉しいですから。 待ってますね♪ (2017年4月18日 18時) (
レス) id: eb5121b4a2 (このIDを非表示/違反報告)
鳴菜瀬(プロフ) - 優希♪さん» コメントありがとうございます!!初めまして!!面白いと言っていただけて嬉しいです!ナッシュが出てくる小説はあまり無いので書いてしまいました（笑）更新ゆっくりですが、よろしくお願いします!! (2017年4月18日 17時) (レス) id: 5f31d605a7 (このIDを非表示/違反報告)
優希♪(プロフ) - はじめまして この小説すごく面白いですね。 夢主のキャラがとても好きです。そして、ナッシュが出てくるなんて幸せすぎます！ 更新頑張ってください！ 楽しみに待ってます。 (2017年4月18日 7時) (レス) id: eb5121b4a2 (このIDを非表示/違反報告)
鳴菜瀬(プロフ) - ベルさん» コメントありがとうございます!!読んでくださって嬉しいです!!更新頑張ります!! (2017年4月12日 20時) (レス) id: 5f31d605a7 (このIDを非表示/違反報告)
ベル - 初めから読みました！更新頑張ってください！ (2017年4月9日 9時) (レス) id: 5a526b3f59 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鳴菜瀬 x他1人 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/aina15261/
作成日時：2017年2月11日 20時
