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ここのつの障害 ページ10

その日から俺は学校の図書館にも行くようになった。
今までろくに行きもしなかった図書館に二日にいっぺんは通うようになり、
障害のある人や面白そうな本を手あたり次第借り、家に帰ると本を開く。
そういう習慣がついていた。

そんなある日、いつものように未銅さんに会いに図書館に向かうと、入口あたりに彼女の姿が見えた。お兄さんは近くにいない。

「こんちは。どうしたんすか?」
「あ、高尾くん。こんにちは。ちょうど来るころかなと思って待ってたんです。」

微笑みながら言う彼女。ちょっとドキドキすんじゃんか。

彼女は、面白そうな新刊が入ったんですよ!!なんて言いながら本棚の新刊コーナーを指さす。
いつもならお兄さんが車いすを押していくのだが、今日は姿が見られない。
彼女は自分で両側の車輪をぐいぐいと押していく。

すると、少しだけ飛び出ていた椅子のあしに車いすがひっかかり、そのまま横にぐらぐらと傾く。
危ない!!そう思った俺だが、かなり前に進んでいた彼女に手は届かず、車いすは勢いよく倒れた。
ガシャン、という音が図書館じゅうに響き、あたりにいた人は一斉にこちらを向く。
しかし、誰も助けようとしない。なんでだよ。

とにかく俺は彼女の側に駆け寄り、側にあった椅子に座らせて車いすを起こし、彼女を座らせた。
前読んだ本には、

『車いすが倒れてしまうと、腕や足がない人にはとてつもない不安が襲います。なにかがかけている部分はもちろんのこと、体にも大きな衝撃が走り、自分で元通りにするのは不可能です。』

と書いてあった。

「大丈夫っすか?」
「はい。大丈夫です。驚いたけど、それほどでもありませんでした。」

彼女は細い腕を上げ、元気ですよ、とアピールする。

さっき彼女を座らせるために抱き上げた時、足が異常に細かった。
もしかして、未銅さんは足が一本ないんじゃないか。

俺の頭には、そんな考えが浮かんだ。

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設定タグ:黒子のバスケ , 黒バス , 高尾和成   
作品ジャンル:恋愛
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にゃー助(プロフ) - 夕凪葵さんの作品大好きです!いつも見てます!だから、今回の雑談の落ち着きには、少し驚きました(笑)でもなんか、『夕凪葵さんだ…』と思えました(笑) (2014年5月7日 17時) (レス) id: e493149bc6 (このIDを非表示/違反報告)
檸檬 - やばいです!高尾君かっこいいっ!更新頑張ってください。応援してますっ (2014年4月30日 23時) (レス) id: d7d9fa8f30 (このIDを非表示/違反報告)
イリス(プロフ) - 夕凪葵さん» あたしも影山好きです(*´∀`)ストーリーもいいですもんね( ´艸`)弱ペダもTOHOanimationなのでお話の雰囲気が似ているし、ストーリー重視なら見ているうちに引き込まれていきますよ(*゜д゜*)あたしも最初はなんとなく見ている感じでしたし( ̄∇ ̄) (2014年4月29日 10時) (レス) id: 188bada48d (このIDを非表示/違反報告)
snow-rabbit(プロフ) - Twitterに書かせて貰いました!! (2014年4月28日 19時) (レス) id: 84b2ac84db (このIDを非表示/違反報告)
夕凪葵(プロフ) - イリスさん» ありがとうございますです。ハイキュー、ツッキーと影山が好きです。弧爪くんもかっこいいですよねー!弱ペダは絵がどうもダメで見てないんですが、みんなカッコいいみたいですね(*ノωノ) (2014年4月28日 19時) (レス) id: 9ee3e9c412 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:夕凪葵 | 作成日時:2014年4月16日 19時

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