ルトリアングル2

ミンギュの香り ページ7

「ただいまー」




私が、ジョンハン達の家に戻るとそこにはジスしかいなくて




「おかえり、て、どこ行ってたの、A」



私に駆け寄ってくるジス。




「ごめん、遅くなって。ハニは？」



「ジョンハン、Aに電話したらワンコールで切られたって言って、危ない目にあってないか心配で探しに行ったよ」



「あ・・・掛け直すの忘れてた・・・」




帰り道、どうやって帰ってきたのかあまり覚えてない。



ただ、ミンギュのことをひたすらに考えていた




ミンギュから告白されたこと




ミンギュの気持ち




自分の気持ちがどうなのか





「ごめん。今からジョンハンに電話・・」


「ちょっと待って」





すると、ジスが急に私の腕を取って体を引き寄せた。


そして、私の首元に顔を近づける




「ちょ、いきなり、何、ジス・・・」





ジスの顔が近くて少し緊張する





「男の匂いがする・・・」





ジスは私の匂いを吸って、そう言った





「なにされたの？抱きしめられた？」






久しぶりに見た、こんな冷めた目で私を見るジス



さらに私の心臓はせわしなく、ドキッとする






「特に、何も、・・・」





私は、圧迫的なジスにそう返すのが精一杯で





「どうしてそうなったの？どんな男？学校の人？」






ジスは、私に質問を繰り返して



そして私を責めるんだ。



いつも追求するジョンハンには、嫌われるからやめなよって止めてくれるジスなのに





「好きなの？その男と、付き合ってんの？」




さらに冷たくジスはそう言う





「・・友達だから・・・」





ジスは鋭い。




ジスは私を見透かしたような目で見るから、それが怖い




ジョンハンが怒るならまだしも
どうして、ジスが怒るのか分からない






「とりあえずこのことは黙っとくから、シャワー浴びてきな。ジョンハンには俺から電話しとくから」




「うん・・・」






何がそんなにいけなかった




ミンギュに抱きしめられたこと？




それでも、ジョンハンに抱きしめられるのは普通なのに




ミンギュに抱きしめられるのはいけないこと？





私は、脱衣所で自分の匂いを嗅いでみるけど





ミンギュの匂いなんて全然分からなかった






ジスが怖い





何でも見抜いてしまう、ジスが

ジスの愛の歪→←ただの友達

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す