ルトリアングル2

男からの告白 ページ41

中学校1年生の秋





「俺、ジョンハン君のことが好きだ」





僕は人生で初めて男の人に告白された。






「悪いけど、僕彼女いるから・・・」





「分かってるよ。て、別に付き合いたいとかじゃないから」





彼はジュンという名前らしい。





女の子からは好かれることはあっても




男の子から好かれることはなかったから、普通に嬉しかった




その時に僕にはジスしか友達がいなかったから






「俺、この前見たんだよ。ジョンハン君が隣中の奴らとやり合ってるの。かっこよかったなあ」






まあ、絡まれたから殴り返してあげただけなんだけど




それでも、ジスは何かを壊す僕に興味があって





彼女は、強い僕が好きらしいから





僕はそうあり続けないといけないと思ってた。





噂を聞きつけた他の学校の連中が、僕に絡んでくるから僕は毎日毎日丁寧に相手をしてあげていた






「ねえ。そんなに人を殴るのが好きならさ、俺とグループを作らない？もちろん、ジョンハンがリーダーで俺は構わないから」





「グループ？」




「うん。仲間だよ。仲間！」






その言葉が、甘く僕には聞こえてしまった





仲間っていう、大きくて広そうな集合体





そこにいるだけで、僕は絶対に一人ぼっちじゃなくなる、そう思った






「うん、いいよ」





中学校2年生の時、僕らはハヌルを作った。





そこで僕は学んだ。





人を殴って、強くあり続けることで僕は




自分の居場所を作ることができる。









「何してるの？」




中学校2年生の夏。




僕は彼女に浮気をされた。





「ジョンハン……」





違う男と彼女は抱き合ってキスをしていた。





「どういうこと？」





好きっていう感情はたぶんなかったけど




僕は彼女に捨てられないように




ずっと好きでいてもらうために




僕は強くあり続けてきたんだ。







それなのに・・・






それは初めての裏切りだった





彼女の浮気の理由は





僕よりも好きな人ができたから。







所詮、僕は壊すことしか能のない男だから





飽きられるのも当然だと思った。





長く付き合ってしまうと、きっと分かってしまうんだ





だから、僕は付き合う女の子とは深く関わらないようにした









どうせ捨てられてしまうのなら





自分の方から早く捨ててしまおう






彼女という存在は、僕の中でシャボン玉と同じ存在になった。

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