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173.提案 ページ23

杏寿郎さんが任務に行ってから4日が経った。


 私は夕餉の買い出しをしようと


 繁華街に足を運んでいた。


 すると、遠くでも目立つ派手な色男の姿が目に入る。


 男はすぐに私に気づき、瞬く間に目の前へと現れる。


「よう!久しいな、A!」


「宇髄さん、お久しぶりです!お元気そうで!」


 私が挨拶をすると、宇髄さんはまじまじと私を見る。


「…あのう?」


 宇髄さんは突然私の両肩を掴む。


「お前!!派手に女っぷりが上がったな!


 あれだな!さては煉獄だな!!」


「…えっ!?」


 急なことで私は顔が熱くなるのを感じた。


「お前分かりやすすぎ!


 へえ〜、あいつも男なんだなあ。


 そういうの鈍感で奥手そうなのにな!」



「そ、そんなこと、大きい声で言わないでください!」


 宇髄さんは私の反応を見てケラケラと笑う。



「買い出しか?」


「はい。

 今日は何だか、杏寿郎さんが

 帰ってきそうな気がするので…。」



「…そうか。任務に出てるんだな。」


 宇髄さんは顎に手を当てて何かを考えている。




「あのさ、もし良かったらなんだけどよ、



 お前、煉獄家で家事をして過ごしてんだろ?


 時間に余裕があったら、ちょっと手伝ってやって欲しい


 ことがあるんだけどよ。」



 手伝って欲しいこと…?なんだろう。



「何ですか?私に出来ることなら。」





「贔屓にしてる着物屋の姉ちゃんから聞いたんだけどよ、


 刺繍工場の人手が足りなくて、人を集めてんだって。


 どうやら少しの時間でも構わないらしいから


 お前、やってみないか?」



 刺繍…?


 私が…?


「そうですか…。


 でも、私やったことなくて…自信ないです。」



「そこは心配いらないみたいだ!

 ちゃんと教えてくれるってよ。

 一応、仕事だが、趣味作りだと思ってやってみたら?」



 趣味か…確かに何か刺激があると

 生活ももっと楽しくなるかなあ…。

 今でも充分楽しいのだけれど。




「分かりました!

 ただ、少し考えさせてください。

 杏寿郎さんにも相談してみたいと思います。」



「分かった!返事待ってるぜ!」



 宇髄さんはそう言うと、


 繁華街の人混みの中に消えていった。

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設定タグ:鬼滅の刃 , 煉獄杏寿郎 , 夢小説   
作品ジャンル:アニメ
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狐姫(プロフ) - 衣世さん» 苦しいですね…。書いていても辛いです泣 叫んじゃってください〜!! (2021年11月3日 19時) (レス) id: 12299479a5 (このIDを非表示/違反報告)
衣世(プロフ) - 更新ありがとうございます!杏寿郎ーー!!切ない、苦しいですね(ToT)うあぁぁぁ(TдT)叫ばずにはいられません泣 (2021年11月3日 18時) (レス) id: 1ea4fe96cf (このIDを非表示/違反報告)
狐姫(プロフ) - akiomiさん» はじめまして。コメント嬉しいです!ありがとうございます。溶けてしまいたいですね…笑 応援ありがとうございます!引き続きお楽しみくださいませ! (2021年11月3日 12時) (レス) id: 12299479a5 (このIDを非表示/違反報告)
akiomi(プロフ) - 初めまして。切なくてどうしようもない気持ちになり、コメントしてしまいました!雪になって、私も溶けてしまいたい笑 続きも楽しみにしております。これからも応援しています! (2021年11月3日 11時) (レス) @page45 id: 15912deccb (このIDを非表示/違反報告)
狐姫(プロフ) - ろろろーさん» はじめまして。コメントありがとうございます!胸を締め付けるようなお話ばかりで申し訳ないです。嬉しいお言葉、ありがとうございます!更新、頑張りますね! (2021年11月3日 10時) (レス) @page45 id: 12299479a5 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:狐姫 | 作者ホームページ:https://mobile.twitter.com/kohime_yume  
作成日時:2021年10月23日 12時

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