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131.一縷の望み ページ31

〈華恵 side〉



 杏寿郎さんのお見舞いに行ったあとのこと。








 コンコンッ


「お父様、華恵です。

  お話があります ー 」



 



 それからすぐ、

 杏寿郎さんの意識が戻ったと知らせが入った。

 安堵したのも束の間、杏寿郎さんから

 "大切な話があるから会いたい"

 と、文が届いた。



 ああ、


 ついにこの時がきてしまったのね…。



 "私もお伝えしたいことがあります"



 と、一言だけ文にしたためた。




 そしてすぐに杏寿郎さんと会う日となった。


 
 薄紅色の紅をひき、すみれの香をつける。



 
「ごめんください。」


 彼がやってきた。

 
「ようこそ、お待ちしておりました。

 お元気になられたようで、良かったです。

 どうぞ、お上がりくださいな。」


 彼は紺色の訪問着をきて、いつになく真剣な表情だ。

 私は自室へと彼を通す。


「…華恵、今日は」


 私は彼が次の言葉を紡ぐ前に、彼を床へと押し倒す。



 一縷の望みにかける…



 私が口づけをしようと顔を近づけると、




 彼は眉を下げ、辛そうな表情で顔を背ける。



 その時、私の心の糸がプツリと切れた。



「…華恵」



 もう、無理なのね。分かっていたわ。


 私はそっと杏寿郎さんから離れると、

 杏寿郎さんも身体を起こす。



「杏寿郎さん、縁談は無かったことにしてください。」


「…どういうことだ?」





「私ね、









 米国に渡ろうと思うの。」



 



 

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設定タグ:鬼滅の刃 , 煉獄杏寿郎 , 夢小説   
作品ジャンル:アニメ
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狐姫(プロフ) - 朱乃さん» はじめまして。コメントありがとうございます!煉獄さん本当に素敵な人ですよね〜!ドキドキさせられているのであれば光栄です!今後も皆様が入り込みやすいようなストーリー作りに努めますので、ぜひお楽しみくださいね! (2021年10月22日 20時) (レス) @page47 id: 12299479a5 (このIDを非表示/違反報告)
朱乃 - 初めまして。私も煉獄さんが大好きで、妄想恋愛をするくらいなので、(きゃー恥ずかしい)こんなことが本当にあったらいいなーと毎回ドキドキしながら読んでます!続き楽しみです! (2021年10月22日 19時) (レス) @page46 id: 6c032548ee (このIDを非表示/違反報告)
狐姫(プロフ) - さこさん» はじめまして。コメントありがとうございます。煉獄さん、素敵ですよね!キュンキュンしていただけて嬉しいです〜!最後までぜひお付き合いください! (2021年10月20日 21時) (レス) @page41 id: 12299479a5 (このIDを非表示/違反報告)
さこ(プロフ) - 初めまして。私は煉獄さんが大好きなので、キュンキュンしながら読ませてもらってます(^^)続きがすごく楽しみにしてます(^^) (2021年10月20日 21時) (レス) @page41 id: 8c0425346a (このIDを非表示/違反報告)
狐姫(プロフ) - 衣世さん» はじめまして!コメントありがとうございます。もどかしいですね…書いている私も胸を締め付けられています…笑 皆様が流れで読みやすいよう、更新頑張っております!引き続き、お楽しみください。 (2021年10月17日 11時) (レス) id: d8f3f4bc3f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:狐姫 | 作者ホームページ:https://mobile.twitter.com/kohime_yume  
作成日時:2021年10月16日 14時

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