検索窓
今日:17 hit、昨日:28 hit、合計:152,901 hit

137.安らぐ場所 ページ37

杏寿郎さんは私を抱きしめると

 優しく、小さな声で告げた。




「しばらく任務やら鍛錬やらで忙しなくして申し訳ないな。



 あれ以来、まだ君にしっかりと伝えられていなかった。




 今夜、俺に時間をくれないか?」




 後ろから抱きしめられているため


 杏寿郎さんの表情が見えない上に、


 耳元で話すものだから



 心臓がバクバクと音を立て鎮まらない。



「…はい。」



 私が返事をすると、杏寿郎さんはそっと離れて

 私を彼の正面へと身体をむかせる。


「夕餉、楽しみにしている!

 俺に手伝えることがあったら言ってくれ!」

 
「…ふふ。ありがとうございます。

 でも、大丈夫ですよ!私にお任せください!

 杏寿郎さんは先に湯浴みでもどうですか?

 今日はご近所の方に頂いた、柚子が入っています。

 ゆっくり温まってください。」


「そうか!柚子風呂か!いいな!

 A、一緒に入るか!」


 急におかしなことを言うので私は思わず目を開く。



「…え!?い、一緒に!?!?」


「はっはっはっ!冗談だ!!」


「…もう!からかわないでくださいよ!!」

 
 私は杏寿郎さんを急かすようにお風呂場まで背中を押す。


「ははっ!すまないな!では、入ってくる!」




 こんな些細なやり取りでさえ、幸せに感じる。

 
 鬼殺隊として、柱として、任務に邁進する姿も素敵だけど


 この家にいる間は、

 
 私のそばにいる間は、


 背負っているものをおろして欲しい。



 ありのままの杏寿郎さんでいて欲しい。



 あなたの安らぐ場所でありたい。

138.言の葉にのせて→←136.寝顔



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (251 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
434人がお気に入り
設定タグ:鬼滅の刃 , 煉獄杏寿郎 , 夢小説   
作品ジャンル:アニメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

狐姫(プロフ) - 朱乃さん» はじめまして。コメントありがとうございます!煉獄さん本当に素敵な人ですよね〜!ドキドキさせられているのであれば光栄です!今後も皆様が入り込みやすいようなストーリー作りに努めますので、ぜひお楽しみくださいね! (2021年10月22日 20時) (レス) @page47 id: 12299479a5 (このIDを非表示/違反報告)
朱乃 - 初めまして。私も煉獄さんが大好きで、妄想恋愛をするくらいなので、(きゃー恥ずかしい)こんなことが本当にあったらいいなーと毎回ドキドキしながら読んでます!続き楽しみです! (2021年10月22日 19時) (レス) @page46 id: 6c032548ee (このIDを非表示/違反報告)
狐姫(プロフ) - さこさん» はじめまして。コメントありがとうございます。煉獄さん、素敵ですよね!キュンキュンしていただけて嬉しいです〜!最後までぜひお付き合いください! (2021年10月20日 21時) (レス) @page41 id: 12299479a5 (このIDを非表示/違反報告)
さこ(プロフ) - 初めまして。私は煉獄さんが大好きなので、キュンキュンしながら読ませてもらってます(^^)続きがすごく楽しみにしてます(^^) (2021年10月20日 21時) (レス) @page41 id: 8c0425346a (このIDを非表示/違反報告)
狐姫(プロフ) - 衣世さん» はじめまして!コメントありがとうございます。もどかしいですね…書いている私も胸を締め付けられています…笑 皆様が流れで読みやすいよう、更新頑張っております!引き続き、お楽しみください。 (2021年10月17日 11時) (レス) id: d8f3f4bc3f (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:狐姫 | 作者ホームページ:https://mobile.twitter.com/kohime_yume  
作成日時:2021年10月16日 14時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。