百二十二話 吹き飛んだ者 ページ44
そんなAを置いて、甘露寺は張り切った様子で。
「それじゃ、皆揃った事だし聴き込み始めましょ!」
ぱんっと手を叩き、笑う。
まるで鬼を殺す事に躊躇しそうな程、優しいオーラ満々の甘露寺。
Aは、思わず目を細めた。
炭治郎や、冨岡とは違う。
_____鬼殺隊に入った理由が、わからない。
まぁ、彼女なりの事情もあるだろうし、そんな深掘りする事でも無いだろうが。
「待て待て。聴き込みなら此処にいる人らでなんとかなんだろ。遮られてたけど」
歩き始めていた甘露寺の肩を掴んで、ぐいっと引き寄せると、きゃっと倒れ込む彼女。
あ、やべ__________
無意識ながら、力を入れすぎたか、と甘露寺を支えようとした腕。
だが甘露寺も鬼殺隊士であり、受け身を取る体制を無意識に行っていたらしい。
Aの胸元に触れそうなほど近づいた彼女の華奢な両腕をAの瞳が捉えた時。
_____ 恋柱。並ノ人間ヨリモ筋肉密度ガ高ク柔軟性ニ長ケタ者_____
かの、忘却神の言葉が、頭をよぎった。
_____ドンッ!!ドンガラガッシャーーンッ!!!_____と。
Aは、彼女が受け身を取ろうとした両手をもろに受けて、文字通り吹っ飛んだ。
すぐ横にあった民家へと、頭から突っ込んだ。
_____幸い、人が見事に避けていて怪我人はいなさそうだ__________A以外。
「き、きゃぁぁ!?ごめんなさぁい!!」
アワアワと慌ただしく駆け寄った甘露寺と、ポカンと口を開けるモブ隊士二人。
_____筋肉密度が、並の人間よりも八倍高い甘露寺密璃は、力の加減を間違えると人一人吹っ飛ばす事も容易い。
その事を、忘れる事は絶対にしないようにしようと、モブ隊士は思った。
_____今度は俺らがやられるかも、と。
〈作者より〉
更新止まってすいません……テスト期間に入るので、また更新ペースが下がり気味になります。
テスト終わったらガンガン更新していきたいと思いますので、宜しくお願いします。
あと、イラスト描きすぎました、ごめんなさい。
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極暇人(プロフ) - いえいさん» コメントありがとうございます!天才だなんて恐れ多い……!とても嬉しいです!これからもよろしくお願いします! (2020年2月1日 6時) (レス) id: d0beec2789 (このIDを非表示/違反報告)
いえい - やっぱめちゃくちゃ面白いです!主さん天才!(^o^)更新頑張って下さい! (2020年1月31日 20時) (レス) id: 482fd09204 (このIDを非表示/違反報告)
極暇人(プロフ) - 雨鷽さん» コメントありがとうございます!応援コメントは糧になりますので、本当にありがとうございます!これからもよろしくお願いします! (2020年1月22日 18時) (レス) id: d0beec2789 (このIDを非表示/違反報告)
雨鷽 - とても面白かったです!新しく更新されていたところを毎日見てますwこれからも更新頑張ってください! (2020年1月22日 18時) (レス) id: 7a91fc9f4d (このIDを非表示/違反報告)
極暇人(プロフ) - 大木さん» コメントありがとうございます!よくよく考えればそうですね、すいません……訂正しておきます。これからも宜しくお願いします! (2020年1月17日 13時) (レス) id: d0beec2789 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:極暇人 | 作成日時:2020年1月14日 20時