百九話 神の怒りを買う者 ページ31
「どーすんだ!俺様が隊律違反しちまったみてぇじゃねぇか!!」
「いや実際そうだろ………俺トバッチリー」
「テメェがノコノコと遊んでるから俺様がわざわざ来てやったんだぞ!?感謝しやがれ!」
「出たよディルお得意の上から目線。あのさぁちょっとは状況を_____」
と、Aは固まった。
あ゛?とディルが憎らしげに呻いたが、それを無視したA。
顔を引きつらせながら、サァ……と顔が青く染まった。
「_____これ、俺も隊律違反として罰せられたりするのか?」
それこそまさかだ。
先に殺しにかかったのはディバルトであり、Aじゃない。
としても、Aは返り討ちにしてる。
ディバルトを溺死させたのは、紛れもないAだ。
いくら鬼殺隊が現実主義で魔法を信じない集団でも、結果だけ見ればただの殺し合いだろう。
_____いや、いやでも。目撃者いないからワンチャン誤魔化せ_____
そう考えたA、だがその考えは_____
「隊律違反ダ。御館様へ報告スル」
_____バサバサ、と肩に梟に留まった事でかき消された。
「ソシテ、"時ノ神ノ憑代"へノ魔法モカキ消ス」
はい?と言い返す間も無く、梟はバサリと羽を打ち、微々たる風を巻き起こした。
_____微々たる風だ、そのはずだった。
梟とはいえ、鳥であり体は小さい。
だが、この梟………正体は擬態した忘却神であるからして。
_____一瞬で、Aが編んだ術式を消しとばした。
「ふ、フロレントか………!?梟に化けるとかマジかよ……ッ」
自由に動ける身となったディバルト、立ち上がってAの肩に留まる梟へと手を伸ばした。
サンキュな、と小さくお礼をいいながら。
その手を払うこともせず、甘んじて受けるその姿に、Aはポカンと。
「……え、なにお前気持ちわっる。俺だと腕ごと消し飛ばすくせに」
エコ贔屓だエコ贔屓。
そう言い終わる前に。
_____Aは、文字通り消しとんだ。
466人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「鬼滅の刃」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
極暇人(プロフ) - いえいさん» コメントありがとうございます!天才だなんて恐れ多い……!とても嬉しいです!これからもよろしくお願いします! (2020年2月1日 6時) (レス) id: d0beec2789 (このIDを非表示/違反報告)
いえい - やっぱめちゃくちゃ面白いです!主さん天才!(^o^)更新頑張って下さい! (2020年1月31日 20時) (レス) id: 482fd09204 (このIDを非表示/違反報告)
極暇人(プロフ) - 雨鷽さん» コメントありがとうございます!応援コメントは糧になりますので、本当にありがとうございます!これからもよろしくお願いします! (2020年1月22日 18時) (レス) id: d0beec2789 (このIDを非表示/違反報告)
雨鷽 - とても面白かったです!新しく更新されていたところを毎日見てますwこれからも更新頑張ってください! (2020年1月22日 18時) (レス) id: 7a91fc9f4d (このIDを非表示/違反報告)
極暇人(プロフ) - 大木さん» コメントありがとうございます!よくよく考えればそうですね、すいません……訂正しておきます。これからも宜しくお願いします! (2020年1月17日 13時) (レス) id: d0beec2789 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:極暇人 | 作成日時:2020年1月14日 20時