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夏油side
ある日の任務帰り、
五条たちに頼まれていた闇鍋の材料を探しに少々立ち寄ったショッピングモールの駐車場で、
女子高生同士のいじめ現場を見とめた。
隅の方で物陰に隠れるようにしているからか
はたまた皆巻き込まれたくないからか
誰もそのグループに声をかけようとはしない。
なんだかここ一体が胸糞悪いね。
私は周りを含め、全てに軽蔑を捧ぐと
真っ直ぐとその物陰に足を運んだ。
夏「何をやっているんだい、僕が思うにこれは人情に恥じる行為だと思うのだけど?」
まさか声をかけられるとは思っていなかったのか
1人を囲むようにして立っていた4人の女子が
驚いたようにこちらを振り向いた。
夏「見逃すことは僕の心情的に許せなくてね。さあ、これからどうする?」
女子供はなるべく殴りたくはない。
ここは穏やかに、諭すべきだろう…
にこりと笑みを貼り付け、静かに彼女たちに
一歩、また一歩と近づく。
《な、なにも。ただお喋りしてただけよ》
《そうそう、この子が転んだだけ!助けるつもりだったの》
夏「なるほど、それは大変だ。髪の毛も切れるほど転ぶなんて」
《…!!》
1人が手に持っていたハサミを慌てて隠すが
もう遅い。
流石にもう無理だと思ったのか
夏油がほぼ目と鼻の先にまで近づいてきたところで
蜘蛛の子をちらすように、その4人は逃げていった。
夏「やれやれ。…大丈夫かい?」
後に残った、目の前のボロボロな彼女の肩に
そっと己の学ランをかけ
立てるかい?と手を差し伸べた。
その頬は痛々しく腫れ
髪だけでなく制服も切り込みが入っている。
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作者名:アイコ | 作成日時:2020年12月31日 23時