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あれから数日。

今日は珍しく、五条の任務の補助監督として
車を走らせていた。


本当は夏油を連れて行くはずの任務であったが、

先日の怪我のせいで、安静にするよう
ドクターストップがかかったとのことで

五条が代打で派遣されたのだった。



更には五条の担当補助監督が
彼のあまりの傍若無人さに振り回されすぎて
とうとう胃潰瘍になってしまったらしく


五条と私という
ミラクルタッグが出来上がってしまったのだが…



ちらりとバックミラー越しに後部座席を見ると、
五条と目があった。



『…どうされました』

五「いや別に?そっちこそ何見てんだよ」


乗車して20分。
かれこれ5回はこのやりとりをしている。


何故かずっと
五条は無言で私を睨みつけてきており
しかし聞いても、理由は出てこない。





生意気だなぁ、ずっとこれの相手って考えると
胃潰瘍になるのも頷ける。




今日1日だけだ。
のらりくらりと会話もする必要最低限に留めよう。



そう誓い、
その後も背中に感じる痛い視線を無視すると


そのまま運転に集中した。










現場に入って10分後

予想以上に早く五条が帰ってきた。


夏油のサボり癖に慣れていたせいで
私はいつものように一服していたのだが

まさか1本目で帰ってくるとは思わず、
彼の姿に変な声をあげてしまった。




そんな私と手元のタバコを見て目を丸くする彼は、

しかし「早く車出してよ。眠いんだけど」という

文句と一緒に後部座席に深く沈んだ。




私はその態度に大人気なくイラッとしてしまい、

反発するようにその場で火を消すことなく、
最後の最後まで煙を楽しんでから、

無言で車を走らせた。

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作者名:アイコ | 作成日時:2020年12月31日 23時

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