検索窓
今日:4 hit、昨日:5 hit、合計:103,192 hit

12 ページ40

流石に運動部練習終わりの男子中学生なだけあって、彼らはすぐに夕飯をかき込んだ。
守はすぐに想像できるが、普段礼儀正しい豪炎寺や鬼道もご飯をみるみる平らげていく様を見て、思わず笑みが漏れる。
そう時間もかからず彼らが一同におかわりを願い出るので、多めに作ったご飯たちをよそいながら私は笑った。



「ごちそうさまー!!はー、超うまかった!」



「ご馳走さま。本当に美味かったよ」



「神崎にこんな特技があったとはな」



「ハイハイ、お粗末様でした。皆あまりに食べっぷりがよくてこっちが嬉しくなっちゃったよ」



お皿を下げてくれる三人に相槌を打ちながらテキパキと皿を洗う。どうやら本当にお気に召したようで、たくさん作ったはずのご飯やおかずは全て空っぽになっていた。全く、料理人冥利に尽きるというものだ。
お皿を洗うのに邪魔だと軽口を叩けば、彼らはお礼を言いながら素直に部屋へと戻っていった。



彼らは私の料理について二、三言話して次第にまたサッカーの話題に戻っていった。話題は次の準決勝の話。まだ相手は決まってないらしく、鬼道を迎えた雷門の今の弱点や、これからの指針について議論しあっていた。私は皿を洗いながら彼らの話に耳を傾ける。



「……そういえば、A。お前、なんかあったのか?」



だが、議論の途中。唐突に、守が私へと問いかけた。
私はといえば、最初こそ皿洗いをしていたものの、効率よく皿洗いを済ませ早々に部屋に戻っては彼らと合流し、議論を静かに聞き見守っていた。



「……へ?なにが」
「いや、なんか、わかんねーんだけど、んー」



豪炎寺と鬼道がこちらに目を向けた。二人もどうやら気になっていたらしい。
なかなか言葉の出ない守に、豪炎寺が「分かるよ円堂。俺も思っていた」と助け舟を出す。



「おそらく…A、お前最近サッカーの話題に入ってこなくなっただろう」



それも、サッカー「部」の話題。守と鬼道が納得したように頷いている。どうやら完全にバレていたらしい。流石に露骨だったか、と苦笑した。

13→←11



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (332 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
808人がお気に入り
設定タグ:イナズマイレブン , アニメ沿い , 第一期   
作品ジャンル:アニメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

(プロフ) - わたぐもさん» わたぐもさま ありがとうございます。長らくお待たせいたしました。今後ともお楽しみいただければ幸いです。 (2022年7月2日 22時) (レス) id: 555a0dca31 (このIDを非表示/違反報告)
わたぐも(プロフ) - とっても好きな作品なので、再開凄く嬉しいです…! (2022年7月1日 23時) (レス) @page43 id: 5d152484ae (このIDを非表示/違反報告)
鱗川 - ゆっくりで良いので頑張ってください! (2022年3月25日 1時) (レス) @page40 id: d49fa68ddd (このIDを非表示/違反報告)
moeka(プロフ) - 最近更新がなくて寂しいです。更新してくれると嬉しいです。待ってます。 (2020年2月27日 14時) (レス) id: d61ed9781e (このIDを非表示/違反報告)
- 更新再開するんですね...!ずっと待っていました!この作品の夢主ちゃん可愛いし、性格も大好きで憧れなんです。これからの更新楽しみにしています! (2019年3月4日 5時) (レス) id: cb7b132aff (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:Aoi | 作者ホームページ:http://nanos.jp/aika398/  
作成日時:2017年11月8日 23時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。