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あれから何故か私の愛用車に乗って死にたがりが助手席に座っている。そして今、取り敢えず出してもらえますかと言われたため、適当に走っているが…
「Aさん、結構儲かってるんですね〜
ポートマフィアとどっちが給料いいんです?」
「……!?」
「それにしても、背後ばかり気にしてるようですけど…「太宰君、何かに捕まってください あと喋らないで、舌噛みますよ」え!?」
なかなか本題に入ろうとしない死にたがりの言葉を無視してドライブでもしようかと走らせていると、犬猿の仲である
どうせあの長髪野郎の命令で私を監視するよう言われたのだろう。
あの腐れ縁やちょっとした外国の友人によりドライブテクと遠距離の狙撃には自信があるから問題はない。
信号が黄色に変わる寸前を見計り、ギアチェンジしスピードを加速させ撒こうと試みる。その時の太宰君が珍しくポーカーフェイスを崩すがそれもまた無視。
彼女もなかなかのテクニックを持っているため距離は離れているもののなかなか撒けない。
仕方なしにスーツの胸ポケットに拳銃がある事を確認すると、さらにスピード上げ人気のない廃屋に着くとサイドブレーキを手にかけドラフトしブレーキを一気に踏み駐車する。
「太宰君、後で説明するので何も見なかった事にしてくれません? すぐに片付けますので」
「貴女の運転といい、拳銃といい…聞きたいことは山ほどありますけど…私は待つのは得意ではないのでね?」
太宰君は嫌味をニコニコ微笑みながら言うとぐいっと引き寄せられ耳元に口を寄せる。
「あ、あのだざ…「でも、惚れた女を待つのは嫌いじゃないですよAさん」冗談はやめてください…」
我に返りすぐ様彼から身を離す。
何故か胸が苦しくなるが、そんなことはどうでも良く次の行動に移る。
気配を消しつつ物陰に隠れ銃を構え、腐った女が来るのを待つ。
すると態々私の愛車の隣に車を停めこちらへと向かってくる。なるほど、助手席に乗っていた人物を確認したらしい。
すると瞼裏に浮かんだのは、腐った女…そうベルモットが発砲し腕に辺り自分が怪我を負う姿。
それを回避するため素早く彼女の背後に周り手刀で首に寸止めを決める。
いつもの得意気な笑みを浮かべながら銃を構える彼女はようやく口を開いた。
「相変わらずね、“ヴェスパー”」
「貴女こそ相変わらず執拗いですね」
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杏仁豆腐@スガエル(プロフ) - ルチアさん» すみません、たった今気づきました( ˙-˙ )励みになります。嬉しきお言葉!ありがとうございます (2018年2月6日 13時) (レス) id: 0a35bafc5f (このIDを非表示/違反報告)
ルチア(プロフ) - 面白いです!更新待ってます! (2017年8月2日 5時) (レス) id: 0f75b247de (このIDを非表示/違反報告)
杏仁豆腐@スガエル(プロフ) - 夕霧さん» ありがとうございます!!!励みになります! (2017年7月23日 14時) (レス) id: 0a35bafc5f (このIDを非表示/違反報告)
夕霧(プロフ) - とても面白かったです! 更新頑張ってくださいね! (2017年7月23日 14時) (レス) id: fb8453ace7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:杏仁豆腐@スガエル | 作成日時:2017年6月19日 22時