過去編：魔王と王様�� ページ14
零「その間、彼奴の様子を
俺に伝えてほしいんだよ。」
月「え〜、リッツじゃダメなのかー？」
零「…まだ、凛月には伝えてないんだ。
留学のこと。お前らも忙しいだろ？今。」
一瞬言葉に詰まった零の様子に訝しむが、月永は深く追及するのをやめた。
兄弟仲に口を出すのはお節介にすぎる。
それに、拗れたって自業自得じゃないか。
この俺を巻き込むのだから、その意趣返し。
なんて、我ながら少し酷い言い訳をかんがえたりして。
いつの間にか、自然と頼み事を受け入れる方向で考えている自分に気付かなかった。
広く愛を注ぐ零と、無意識のうちに懐に抱える月永は、存外似ているのかもしれない。
月「なら、俺にも配慮しろよなー！
俺もそのユニットのメンバーなんだけど？
めちゃくちゃ忙しいんだぞ？」
敢えて軽い口調で拗ねてみせると、零はポカンと口を開けた。
妖しげに輝いていた赤い目をパチパチと瞬かせて、呆気に取られたような表情だ。
弟について、何か言ってくると思ったのだろう。
恐らくは激レアであろう、零のどこか幼い間抜けヅラに、月永は何だか勝ったような気分でにししと笑う。
月「あんたの妹なら、きっと面白いだろー？
興味が湧いたから、会ってみたい！
受けてやるよ、その頼み☆
うん。妹ってかぁわいいもんなー！
その気持ちはわからんでもないし！！」
零「いい、のか？」
始めの面倒臭そうな態度から一転。
うんうんと大きく頷いてみせる月永に、零が呆然とした様子で、本当か？と尋ねる。
月「ふふん、感謝しろよ？」
月永が胸を張ってドヤ顔を決めると、零は一気に脱力して大きな溜息をついた。
零「……あぁ、ありがとう。」
隠していたが、本当は必死だったのだろう。
余裕が消えた零は泣きそうに顔を歪めると、綺麗な笑顔を浮かべて見せた。
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ウグイス(プロフ) - ナツさん» ありがとうございますっ！！そう言って頂けるなんて、感激です！！ (2018年3月24日 10時) (
レス) id: 4cecdb7e61 (このIDを非表示/違反報告)
ナツ(プロフ) - 深月さんカッコいいですね！ああいうキャラ私大好きなんです！頑張ってください！ (2018年3月18日 23時) (レス) id: d5650580fd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：キャベツの芽 | 作成日時：2017年11月11日 16時
