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第93話 ページ45

来たのは、紅じゃなく宅配便の配達員さん。届け物をろくろが玄関まで取りに行った。何が届いたんだろう?というか、誰からだろ?届け物をもらうだけなのに、玄関から話声が聞こえて、しかも、聞き覚えのある声だったのだ。ろくろが玄関からリビングに戻って来ると後ろに士門と小夜さんが現れた。



「かな姉様!!もうお体の方はよろしいのですか?」

『うん、大丈夫!ありがとう、心配してくれて』



小夜さんが私の顔を見てすぐに心配したと言葉をかけてくれた。小夜ちゃんも怪我してたのに私の心配をしてくれて、とても良い子だ。「目覚めて良かった」『士門も心配ありがとう』彼にも大変ご迷惑と心配をお掛けした。こんなにも心配してくれる人が周りにいるなんて、幸せ者である。お礼を言ってから、キッチンからコップを取り出してお茶を入れ始める事にする。何か話があるのだろう。



「土御門島へ帰る!?」

『!』

「ああ。ちぃ子の容態も回復してきたというのもあるが、これ以上本土に長く滞在してまた、今回のような事態が起きてお前達を巻き込んではいけないからな」



入ってきた士門達の話は「島に帰る」と言うもののだった。



「それで出発前にちぃ子がどうしてもあいさつをしたいと言うから寄ったんだ」

「そうよぉ〜〜〜〜!!」

「.......っ!!」



士門が話ながら、小夜さんがろくの膝の上でろくに絡んでる。紅がいたら間違いなく、二人を引き放してたね。



「ろくったらお見舞にも全然来てくれないし!」

「まあ、俺はろくろが島に来ればいつでも会えるだろうと言ったんだがな........。人の話を聞いているのか、ろくろ!」

「他にもっと注意するとこあるだろ!!」



小夜さんの事とかね?

士門は気にしてないみたいで......。
こういうところあるよね、士門って.....。



「出発はいつなの?」

「四時の便だ」



そういえば、紅緒の見極めの儀をしてないよね?

小夜さんがいないとできないし、病み上がりの小夜さんに無理させるわけにもいかない。じゃあ、他の試験官が来るとか、かな?



「そろそろ行くぞ、ちぃ子。ゆっくりしてたら出発の時間に遅れる」

「え〜〜〜〜っ!!もう〜〜〜〜!!?」



士門とろくろと離れるのが嫌な小夜さんが渋々ながらも立ち上がり、玄関に向かった。お見送りをするために私たちも外に出る。


 

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夏菜沙(プロフ) - ありがとうございます!嬉しいです!! (2021年7月31日 13時) (レス) id: 6b5f9c4200 (このIDを非表示/違反報告)
346 - なんで評価低いのかわからない!面白いです!!これからも頑張ってください! (2021年7月30日 0時) (レス) id: b132005490 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:夏菜沙 | 作成日時:2021年7月22日 16時

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