第91話 ページ43
焔魔堂彼方side
『.........!(うわっ.....、この光景めちゃくちゃデジャブルんですけど......)』
........最近、目覚めるまでの記憶がなくて、目が覚めたら知らない天井ってことがよくある。いや、多すぎじゃない!?こりないなぁ、私......。
「かな姉!!」
『.............繭.....?』
禍野にいた筈なのに、気付いたら病院のベッド。丁度、退院していた繭が私の部屋にいて、私が目覚めたことにろくろ達を呼びに行ってくれた。
『(何で気を失ってたんだろう......?).....謎』
ろくろ達を連れてきてくれて、私は二番目に目覚めるのが遅かったちめにすごく心配されたとの事だ。紅もまだ、起きてないらしくてろくろには二倍の心配をかけてしまった。大変申し訳ない。
今回は、八雲が去って紅達の方から何かを感じた辺りから記憶がない。けど、何故かその何かに懐かしさを感じた。そして、うっすらと私が覚えている事がある。私じゃない誰かが私の体を使って小夜さん?を止めた。後々聞いたら葛の葉だったかしいが。最後の方で小夜さんの呪護者と紅の呪護者が衝突したらしい。その時に、私が葛の葉を止めようとしたと聞いた。
「なんか......、姉ちゃんなんだけど......あの時の姉ちゃんは姉ちゃんじゃなかった......感じがするんだよ」
『私じゃない......』
私もろくろの言ってる事がなんとなくだけどわかった。
あの時、私は私であって私じゃなかった。誰かに取り付かれているとかそんな感じじゃなくて、......昔の自分が出てきた?って感じ、かな?良くわかんないけど......。記憶を失う前の私?って思ったけど、多分違う。
それよりも、もっともっと昔な感じがした。
前世?とも思ったけど、転生する前の私じゃない。
転生する前だとなんなんだろうとか思ったけど......、
懐かしくて、知っている私。
意識が完全にシャットダウンする前に聞こえた声。
───いつか、全てを思い出す......───
きっと、私に向けられた言葉。
他の誰かを思っての言葉じゃなくて、私へ向けられた言葉。
その「いつか」は、遠くない未来にきっとくると思った。
予感じゃなくて、確信している。
『(その日はきっとくるんだ......)』
34人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
夏菜沙(プロフ) - ありがとうございます!嬉しいです!! (2021年7月31日 13時) (レス) id: 6b5f9c4200 (このIDを非表示/違反報告)
346 - なんで評価低いのかわからない!面白いです!!これからも頑張ってください! (2021年7月30日 0時) (レス) id: b132005490 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:夏菜沙 | 作成日時:2021年7月22日 16時