◇本気じゃない ページ22
ドアが開き、レイジとエイジにつれられてきたカムイがお店にきた。アイチ同様元気がない。
「カムイ君.....いいところに.....うわああっ!!」
「ああっ!!」
テレビが落ちそうになったところを間一髪でカムイ達が支えるが、アイチに声をかけられて手を離してしまった。
『わっ』
レイジとエイジが床に落ちる前に支えてくれた。テレビをつけると先鋒と中堅戦が終わっていて、最後の対決。大将戦だった。
皆からがっかりとした声。
やっちゃったね、シンさん。
シンさんは自分で自分を応援して、励ましてる。
「僕達もついこの間まであそこにいたんだよね.....」
「お兄さん.....」
「まあ、まあ。初出場で全国に出られただけでもすごいと思いますよ。私は」
「ああ、俺様抜きであそこまでやれたんだぜ。お前ら」
「森川....!お前、皆を励まそうと....!」
「?.....おお!コーリンちゃんーーー!!」
『(ああ、今の励ましがパーだよ。森川)』
「ちわーす」
「いらっしゃい」
ドアが開き来たのは、三和。
『三和』
「三和君」
「俺だけだよ。残念でした」
「櫂君....やっぱり、怒ってるんだね」
『違う。櫂は怒ってないよ』
「そうそう、問題です。アイツが皆と一緒にテレビ観戦する奴に見えますか?」
『見えない(即答)』
「.......100%見えねぇ」
無理無理。
見えないし、想像もできない.......かも?
三和の問題に皆が首を横に振る。
皆、想像できないらしい。
テレビ画面には、各チームのリーダー同士のファイト。
始まってすぐに、流れはレン。
光定さんがおされている。
「確かにすごいファイトだけど.....」
「お兄さん....?」
「.....レンさん本気じゃない気がする」
「え....!」
『本気じゃ.....ない....?』
アイチの言葉に皆がテレビの中のレンをみる。
「まあ、せっかくの最終戦です。特別に見せてさしあげましょう。私の本気を少しだけ....」
「!」
「光あるところに闇がある。それは、一統の心理。光は闇に飲み込まれるモノ。....それもまた、心理....!」
「!」
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作者名:夏菜沙 | 作成日時:2021年11月6日 19時