◇ニンジャマスターM �� ページ42
シンさんの前に勝ち進んだ八名が集まる。
二回戦の対戦発表を改めて行う中、櫂と前回優勝者の人が言い争いを始めた。言い争いと言っても、櫂の態度に前回優勝者の人がムカついてただけだけどね。
それを「もり上がってきましたね」と一言で片付けたシンさん。
えー....いいの？
そう思いながら、櫂達の言い合いは終わり、二回戦目最初の試合である二組のファイター達の紹介に入った。呼ばれたアイチとニンジャマスターMが、スタンディングファイトテーブル(仮)に向かい合って立つ。
「この勝負見物だぜ」
カムイが注目してるのは櫂のファイト。
「こっちの勝負も目がはなせないぞ」
『うん、アイチとニンジャマスターMの試合だね』
私達の視線はアイチの方へ。
チラチラと櫂の方を向くアイチ。
櫂のファイトの心配をしているようで、それを見抜かれてニンジャマスターMに指摘されてしまう。
「目標を見つけ、そこに向かって懸命に走る.....。どう生きるか決めたようですね、先導アイチ」
「........やっぱり、マーク先生？」
「ｷﾞｸｯ)それがしは、ニンジャー！ニンジャマスターMでござる！！」
『(先生、多分もう誤魔化せてないよ)』
先生らしい言葉、言ったんだから。
アイチ、察してるって。
「いざ、尋常に勝負！」
「はい！」
「それでは二回戦！試合開始！」
シンさんの言葉を合図に二回戦目の最初のファイトが始まった。
──────────
櫂と前回優勝者の人のファイト。
勝者は櫂。
勝った櫂は早々に観客の後ろにある椅子に腰をおろした。
ニンジャマスターMとアイチのファイトは、アイチの勝利で終わった。途中、危ないところがあったがピンチを乗り越え、勝利を手にしたアイチ。
『強くなってきてるね、アイチ。楽しみだね、櫂！』
「ふんっ」
「素直じゃねえな」
ほんとは、楽しみくせに。
表情にも態度にも、表れにくい(櫂の事知らない人だとわかんない)。
本当に素直じゃないなぁ。
「しかし、忍者に勝っちまうとはなあ〜」
「いやあ.....忍者と言ってもあの人は......あれ？いない」
「あっ！しまったあっ〜！！」
突然頭を抱えて叫ぶ森川がいて、話聞いてなかったから何にショックを受けているのかわからない。
どうしたんだろう？
「ど、どうしたの？」
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作者名：夏菜沙 | 作成日時：2023年6月22日 22時
