検索窓
今日:9 hit、昨日:24 hit、合計:22,944 hit

◇ゼッケン ページ30

「巻島さんが!?.....あ、あれ?でも何で東堂さんの走りを?」



″東堂の走り″と言う言葉に小野田が首をかしげた。



「.....まあ、一言で言やぁ、美園は東堂のファンみたいなもんだよ。ただ、顔とかじゃなくて、東堂の走りに一目惚れしたんだと」

「一目惚れ.....」



巻島達は東堂の走りを見に来た時に湖羽達と会って知り合いになったと。それ経由で俺と金城も美園達とは話す仲に。金城と彩芽の事で接点があるので。

鳴子と小野田は、田所と巻島の説明に「へぇー」と頷いた。遭遇率+交友関係がすごい湖羽は、自分が思ってるよりも有名であった。それを知るのはもう少し先である。






──────────






田所はスプリントの表彰のためにステージに行き、司会からマイクを奪い取って、ステージパフォーマンス。東堂も同じようにマイクをとって、巻島の名前をフルネームで呼びステージに来てほしいと。それを聞いた巻島は名前を呼ぶな!っと嫌そうな表情をした。表彰の終わった金城がテントに帰ってきた。

手には黄色のゼッケンを持って帰ってきた。
小野田は先ほど聞いた色付きゼッケンの意味を思い出していた。


色付きゼッケン。
一つはプライド。一日きりのレースじゃ単なる勲章であるが、連続するステージレースじゃもう一つ大きなアドバンテージになる。ゼッケンは強者の証。ゼッケンを要するチームはそれだけで一目おかれる。ゼッケン選手が元気に走ってるだけでチームが不思議と強く見えるもで、レースではそういうのが後々利いてくる。



「坂道君」

「!」



小野田の質問に答えたのは聞き覚えのある声。
「やあ」と片手を上げて、微笑むアホ毛の特徴的な青年。箱根学園と書かれたジャージを着た真波だった。



「真波君!」

「東堂さんが君に会いたいって言うんでさ」

「え?」

「やはり、テントにいたか巻ちゃん。何故ステージに来てくれなかった!」

「行くわけないッショ....!」



テントの中に座っていた巻島の元に同じく箱根学園のジャージを着た東堂がいた。



「どう?調子は」

「うん、大丈夫」

「「........」」

「自転車乗ってないと特に話すことないね」



とほっこりした二人だが、小野田はさっきの事を聞こうとした。



「湖羽さん達って....」

「ああ、うん。湖羽先輩達は俺の先輩達なんだ」



 

◇悪い予感→←◇友人



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (21 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
47人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

マシュマロ。 - 月が綺麗ですねって、なんで気付かないんだろ〜〜。私も気付かない気がするけど… (2022年11月26日 17時) (レス) @page13 id: 5bbebede5e (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:夏菜沙 | 作成日時:2022年11月20日 0時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。