◇悪い予感 ページ31
「じゃあ、湖羽さんが言ってた山が好きな一年生の後輩って真波君の事?」
「(湖羽さんが.....?一年生.....)俺の事だと思う」
今年の春に小野田に着た連絡。
「山好きの一年生の後輩が入って来たんだー」と湖羽が連絡していた。その連絡は彼女の幼馴染である潔子にも、弟子の夕にも連絡されている。ストラップをあげた子だと言うと二人とも「その後輩が.....」と奇跡みたいな再会に驚きをみせていた。
「(なら、千歳さんの話してた)千歳の恋人って東堂さん!?」
「その通りだぞ、メガネ君!」
「!」
湖羽の学校は元々知っていた小野田だったが、巻島と話していた東堂が来て「俺にはあるぞ!メガネ君!やっと会えたな、メガネ君!」と小野田の目の前に来る。詰め寄られる小野田の中では拍車前の東堂との事があり苦手意識を持っていた。
「感謝しているよ、メガネ君」
「え?」
小野田の肩に手を置いた東堂。
「巻ちゃんから話は聞いた。君は優れたクライマーだ。生き残れ、君はまだ伸びる」
「!」
「三下と言ったのは取り消そう。良い目だ」
「!!!わあああっ!!イヤイヤイヤそんなことっ!!」
「照れんなや!!」
東堂の言葉に照れた小野田は腕を振って、アワアワしながら否定するが、バシッと鳴子が背中を叩き、真波はそんな小野田を穏やかそうな笑顔で見ている。周りの金城達もマネージャーも小野田の今日の百人抜きはスゴいことだと、東堂に誉められたことを嬉しそうに見ていた。
「明日以降も良い走りを期待しているよ」
「はいっ!」
「明日からは死闘になるだろう」
「!」
「一日目、箱学、総北、京都伏見が同着一位を取った。この意味がわかってるな」
「「「!」」」
「つまりはあれだけの闘いをして、優劣が着かなかったと言うことだ」
一年生にピリッとした空気が走る。
「だから俺は明日例えこの赤ゼッケンを捨ててでもチームのために走るつもりだ。メガネ君、もし体調が優れないならすぐにでも眠って回復させておくことだ。明日は今日より更に過酷なレースになる」
その言葉はこの場にいない巻島だけが予感していた事を今の総北は知らなかった。
「巻島君恥ずかしかっただろうな〜」
『皆大好き過ぎでしょ、司会の人のマイクとるの』←間に合った
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マシュマロ。 - 月が綺麗ですねって、なんで気付かないんだろ〜〜。私も気付かない気がするけど… (2022年11月26日 17時) (レス) @page13 id: 5bbebede5e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:夏菜沙 | 作成日時:2022年11月20日 0時