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03*(煙の意味) ページ6
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そんな昼下がりが終わると、Aは再び、苦いヤニの中に居た。
高「フゥー、・・・」
高「お前ェが団長とはなァ」
貴「好きでなったんじゃないよ?」
Aの部屋とは違い、茶系をベースにした和室は鬼兵隊の中に高杉の部屋。
その部屋で今宵、久しく2人で酌み交わす酒は高杉の好みではなかった。
高「舌は変わらずのお子様だなァ」
貴「フフフ、」
貴「よく私の好みを覚えてたねェ」
アルコールの所為か、2人の表情も緩んでいる。
高「お前ェ、・・・」
高「目が据わってるぞ」
赤く染まるAの頬と水気のある瞳が揺れている。
そんなAを見かねた高杉は、Aの横に移動して乱れた着物を直してあげる。
その姿は世話焼きの”兄”の様にも見えるのだが、
高「・・・たぁく」
高「甘えたも変らずだなァ」
自分の膝に無防備に頭を乗せたAを撫でるその手付きも、見つめる瞳も、鼓動も、”兄”には到底思えない感情を物語っていた。
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作者名:み子 | 作成日時:2016年7月26日 20時