02*（食堂） ページ5
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阿「お、嬢ちゃんじゃねェか」
阿「ココ空いてるぜェ」
食堂は思ったよりも混雑しており、席を探すAを見つけた阿伏兎が、空いてた隣の椅子を引いて呼んだ。
貴「阿伏兎さん」
貴「ありがとう」
貴「お言葉に甘えます」
食べ始めた魚は綺麗に食べ進められ、阿伏兎はAに育ちの良さを感じた。
阿「･･･団長」
阿「嬢ちゃんの部屋行っただろ」
貴「えェ、」
貴「お蔭様でいいもの見れた」
阿「へェ、」
阿「そらァどんな…」
「阿伏兎ー」
「女連れなんて珍しいじゃねェかァ」
他愛もない話を初めて直。
割って入ってきた見るからに下品な集団。
一瞬でAは不快感を感じ、それに気がついたのか阿伏兎が焦り口調で言う。
阿「このスットコドッコ!!!」
阿「この嬢ちゃんは第四師団長だぞ!!!」
その雰囲気からして、輩は第七師団。
団1「ヒャッハハハ!!!」
団1「団長って言ってもよォー」
団1「実績もねェ。しかも女」
団2「そんな細ェ腕でぇ」
団2「何が出来るんでちゅかァ？」
団3「ほらァ、」
団3「そんな貧相なもん食べてるよりも」
団3「俺らに食べられてみねェー？」
集団の1人が何も言わないAを言いようにとり、力ずくでAを連れてこうと腕を掴んだ。
その揺れで、テーブルの上で味噌汁が引っくり返っる。と、同時に。
ッドサ
鈍い音が地面に落ちた。
まるでスローモーションのようだった光景。
だけど床を早くも赤く染め上がり、味噌汁の匂いを鉄の匂いへと変える。
貴「食事も静かに取れないなら」
貴「転職しようかなァ」
一変した空気を気にも留めず食事を再開したAに、その場に居た誰もが引け目を感じていた。
『簡単に触れてはならない』と。――――
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作者名：み子 | 作成日時：2016年7月26日 20時
