検索窓
今日:3 hit、昨日:12 hit、合計:155,081 hit

/ ページ7

.
.
.







一頻り思い出話に花を咲かせると、時間はあっという間に過ぎていた。






高「眠てェかァ?」



貴「…ちょっとだけ」






高杉の膝で無防備に目を伏せるA。
そんなAを愛でるように撫でられる高杉の手が更に眠気を誘い、反応が少し遅い。








高「A」



貴「…ん、なァ」



高「ふぅー」



貴「ッ…!!!」








言葉の途中。「ふぅー」なんて柄にも無い陽気な声と共に出たのは、嗅ぎなれたはずの苦い煙。

だがいくら嗅ぎなれているとはいえども、直接気管へと入り込まれては息苦しく不快。

酒で潤んだ瞳が更に増し、少しだけ眉間にしわを寄せ咳き込んだ。








高「ククク、意味分かンねェだろ?」



貴「・・・っ意味?」



高「あァ、でもまァ…」

高「今回は見逃してやらァ」








なんて意味ありげな笑みを見せて、クシャクシャとAの前髪を撫でる。
高杉は器用に煙管を咥えたまま、空いた両手でAを立たせた。








貴「送ってくれるの?」



高「あァ、」

高「俺も風に辺りてェからなァ」








結局、疑問を残したまま部屋を後にする。
決して長くは無い道中。宇宙の夜でも少し寒く感じた。








貴「うん、・・・ありがと」








掴まれた手を強く握り替えた。








.

.

04*(目標)→←03*(煙の意味)



目次へ作品を作る
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.6/10 (60 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
141人がお気に入り
設定タグ:銀魂 , 春雨 , 攘夷
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:み子 | 作成日時:2016年7月26日 20時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。