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貴「晋助が帰ってきたら」

貴「起こしてって言ったのに」






目が覚めると早々に不機嫌になったA。
2人の中間の位置に座り、高杉が機嫌を取る様に酒を注いだ。






高「まァA」

高「昨晩の話でも聞かせてもらおうじゃねェか」






3人で軽く乾杯をしてから、高杉が切りだした話題に動揺する。

ココで濁した所で今度は高杉が機嫌を損ねるだろう。
そう思ったAは言い訳苦しい経緯を話した。


話が進むと共に、酒の量も進む。
グラスから流れる水滴が小さな水溜りを作り、指で触ると冷たさが沁みた。







貴「もし私が地球から出てなかったら」

貴「一緒に万事屋やってたかなァ?」



高「…それはねェだろ」



神「同意」







見透かしたように平然と答える。
「それもそうだね」。と笑って返して、また酒を口にした。






神「そういう事でコノ話は終わり」

神「A」

神「コレあげる」






空になったグラスに注がれた、透き通ったピンク色の液体。
持ち上げたグラス越しに、ピンク色の神威が映った。






貴「…綺麗」



神「お気に召して頂光栄です」






一段と甘い香りを放つソレは酒と云うよりもスイーツに近く、アルコールすらも入っていなかった。
どうして呑みの席に持ってきたのかと高杉に問われれば、神威はAを見ながら答える。






神「第四師団って明日」

神「初の顔合わせでなんでしょ?」


神「そんな大事な日に団長が2日酔いなんかで来たら」

神「示しがつかないって」


神「だから頃合が来たら酒は取り上げろって」

神「猩覚が言ってたよ」






神威の言葉にAの顔は見る見る曇るが、事実、春雨に入ってから高杉らと飲み明かす事が多かった為、ぐうの音も出ない。

諦めたのか肩を落としたAは、しぶしぶピンクの液体を飲み干した。






高「そう拗ねんなって」



貴「拗ねてない」



神「これ食べな」



貴「…いただきます」






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作者名:み子 | 作成日時:2016年7月26日 20時

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