48p.謎が深まる ページ3
A「それは……どういう事？」
犬神の声だけが木霊する廊下で僕はそう問い返すがその問いに返答は無く「痛い目にあいたくなければ首を突っ込むな」と言葉が返ってくる
本当に意味がわからない。首を突っ込むな？何に？
漠然としていると虫歯伯爵は何処かホッとした様子で槍を下ろし、その場にへたり込んだ
彼の様子を見るにどうやら完全に居なくなったのだろう
そして大きく深呼吸をすると「死ぬかと思った」と呟き、僕の腕を掴んでいるみちび鬼に睨むように視線を向ける
みちび鬼は虫歯伯爵からの視線に気づき「オイラ何も知らない！ただコイツの友達だって聞いたから導いただけだ！」と声を荒らげた
虫歯伯爵「"何も"ねぇ？本当はアイツとグルだったりして……なぁ？」
意地悪そうな表情でそう言い放つ虫歯伯爵に僕は「やめなよ」と言葉にした
……僕自身、みちび鬼という妖怪に詳しく無いけどこのみちび鬼は前に僕を迷子から救ってくれたし僕に危害を加えたわけではないから悪い妖怪じゃないと思う……多分。
とりあえず話題を変えよう。
A「えっと……虫歯伯爵、助けてくれてありがとう」
虫歯伯爵「ん？あぁ別に。頬の傷は大丈夫か？」
へたり込んでいた虫歯伯爵は立ち上がりながら「あと貴様がこの建物の中に引きずり込まれた時なんだが」と言葉を続けた。
虫歯伯爵「後を追おうとしたけど中に入れねぇわで大変だったのだぞ？やっと入れそうな所を見つけたと思ったらさっきの場面だ」
心臓がバクバクしたぜと語る虫歯伯爵に僕は「中に入れない？」と気になった所を聞き返した。
校内にいるあの二人はどうやって来たのだろう？
朝倉部長はいつの間にかと言っていたので彼女はともかく、東雲は……？と考えていたがある事に気付いて割れた窓の方を見る
何か変じゃないか？
朝倉部長と別れてすぐに窓硝子が割れる大きな音がしたのに朝倉部長が来る気配は無かった。
普通ならば何かあったのではないかと様子を見に来るのではないか？
もしかして逆に、彼女に何か……？
虫歯伯爵に事情を話し、彼女の後を追う為に彼女が行った方向へと向かった。
それにしても＿＿＿僕が知っている犬神じゃないって本当にどういう事だ？
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ソルべ(プロフ) - あめらぴさん» 評価やコメントなど誠にありがとうございます。好きと言われて嬉しい限りです！執筆の励みとなり、次をなるべく早く上げれるように頑張りますね。 (2022年7月29日 2時) (
レス) id: c758b8aa54 (このIDを非表示/違反報告)
あめらぴ(プロフ) - 夜遅くに突然すみません。好きです。物語の展開から主人公の心情、恐怖の感覚や焦燥が本当にお上手に書かれていて一気読みしてしまいました…キャラの口調も性格を理解した上でのもうに見えて、もうなんか凄く好きです……… (2022年7月28日 2時) (レス) @page6 id: 0688156f54 (このIDを非表示/違反報告)
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