49p.音を立てずに ページ4
向かった方向に行くとコチラに近付いて来る足音が聞こえてくる
先程のような事が起こらないという確証もない
僕は足を止め、どんどん近付いてくる足音に少し身構えた
こちらに向かって来ている者とお互いに顔が視認できる所まで来ると僕と相手はお互いに「あっ」と声を漏らす。
東雲「やっと見つけた。探したよ」
A「それは僕もだよ。そういえば＿＿＿＿」
朝倉部長がと言おうとしたと同時に東雲の背後からひょっこりと朝倉部長が顔を出し「見付かって良かったわね」と笑顔で言った
何だ、良かった。一緒だったのかと僕は安心し朝倉部長と声を掛けようとすると彼女は「早く帰りましょう」とニコやかな表情で言い、僕と東雲の手を取り早く行こうと言わんばかりに引っ張る
そんなに早く帰りたかったのかと僕は思いながら東雲と朝倉部長と共に夜の校舎を後にした。
外に出て彼女に引っ張られながら校門まで行くと東雲は立ち止まり校舎を見上げる
朝倉部長は引っ張っていた僕と東雲の手を離すと「どうしたの？」と東雲に声を掛けた
東雲「……いいえ、何も」
朝倉部長「じゃ、行きましょう？」
二人は再び校門の外へと歩き出す
僕は何で東雲は校舎を見ていたのだろうと不思議に思い、横目で僕も校舎を見るが特に変わった所は無い
そして僕らはお互いに別れを告げて帰路についた。
家に帰る道中、虫歯伯爵は用事があると言ってみちび鬼を連れて何処かに消えてしまったが何事も無く一人で無事に自宅の玄関前まで帰って来れた
さて、ここからが肝心だ
いかに音を立てずに家の中に入るかが重要である
もしこんな真夜中に外に出ていたなんて事を親に見つかってみろ
雷が降る事は確実……絶対にそれだけは避けたい。
僕はなるべく音を立てずに中に入ろうとゆっくりと家の鍵を鍵穴に差して回す。
カチャンと鍵が開く音が小さくその場に響き渡る
止めようがない音、数秒間だけ息を止めて静止する＿＿＿起きたか？
玄関の扉に耳を当て中の様子を探るも中から音はしない
親が起きて来ない事に安堵して僕は忍足で家に入り自分の部屋へと戻った。
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ソルべ(プロフ) - あめらぴさん» 評価やコメントなど誠にありがとうございます。好きと言われて嬉しい限りです！執筆の励みとなり、次をなるべく早く上げれるように頑張りますね。 (2022年7月29日 2時) (
レス) id: c758b8aa54 (このIDを非表示/違反報告)
あめらぴ(プロフ) - 夜遅くに突然すみません。好きです。物語の展開から主人公の心情、恐怖の感覚や焦燥が本当にお上手に書かれていて一気読みしてしまいました…キャラの口調も性格を理解した上でのもうに見えて、もうなんか凄く好きです……… (2022年7月28日 2時) (レス) @page6 id: 0688156f54 (このIDを非表示/違反報告)
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