【赤司征十郎】君の仰せのままに−執事シリーズ−

執事【19】 ページ20

赤「お嬢様、夕食の準備が整っています。







…まだ、具合の方は優れないのですか?」








コンコンとノックをされ、征が私を呼びにくる。







だけど、私はなにも答えなかった。







赤「お嬢様、寝ていらっしゃるのですか?」







きっと征は、私が起きてるってわかってる。







だって寝てるなんて思ったら普通そんなこと聞かない。








私自身も、こんなに細かいところまで征の性格が分かるくらいに近くにいたんだ。









征離れ出来てない証拠ね。









そう思うと、征への申し訳ない気持ちがこみあげてくる。








その時、ガチャッと部屋の扉が開いた。








赤「…Aお嬢様、お熱でもあるのですか?」








征は私にそっと近づき、私の額に手をあてる。








赤「熱はないようですが…まだ、具合は悪いですか?」








やめて、優しくしないで。








もう、ほっといていいの。









こんなわがままな私に付き合わなくていいの。









私はベッドから起き上がった。









・








あ「征」








きっと征の名前を呼ぶのはこれが最後。








そして、征に命令をするのも。







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