【高尾和成】君の仰せのままに−執事シリーズ−

執事【27】−高尾SIDE− ページ28

琴音「なにしてるの?こんなところで」









高「ああ…それが、Aちゃんを探してたんだけど見失っちゃって」









琴音「本当、つくづく高尾くんもAのこと好きだよね」









高「そりゃ、Aちゃんだから」









琴音「ふふ、Aならね、武田くんと話つけてくるって出て行ったよ?」









武田…じゃあ、行く場所は一つか。









高「ありがと、琴音ちゃん!」









琴音「頑張れー!」









俺は琴音ちゃんにお礼を告げて、この前と同じようにベランダから回って図書室の前へ来た。









窓の向こう側で、二人の声が聞こえる。









A「バカは私もだけどね。









和は…そんなに簡単にやられるような男じゃない。









そんなことも忘れてたんだから。









でも、気づいた。









そんなことも忘れるくらい、和のことで必死になってた自分がいたって」









Aちゃん…。









武「あんな奴やめろって、どうせお前らの関係ならアイツのこと好きだって結ばれねえだろ」









確かに、俺達はそんな関係になることは許されてない。









なのに、どうしてAちゃんは…。









A「それでも、私は和の傍にいることを選ぶ」









Aちゃんは、俺のことばっかり考えてくれんだろ。

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