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「素直に謝れてキミはいいこだねェ。まあまあ座りなよ。丁度暇だったから話し相手になってほしいんだよね。えっと……」
「あ、俺は白鳥藍良っていいます♪よろしくお願いします！」
そう表情を柔らかくして自己紹介してくれる。よかったァ。緊張はほぐれたみたい。一彩くんのふわふわの髪を撫でながら安堵する。またまた可愛らしい後輩ができちゃった。ここは楽園かな？そう思いながら、一彩くん用に淹れた紅茶を一口飲む。
藍良くんは数秒どこに座ろうか迷った末、一彩くんの隣に静かに座った。うわ、体格差がすごい。ここから見たらすごく華奢だなァ、藍良くん。ちゃんと食べてるかな。心配なんだけど。
「あ、飲み物は何がいいかな？淹れてあげるよ」
「え、そんな！自分で淹れますよ！」
「こうゆう時はお言葉に甘えるのがいいこなんだよ？藍良くん。今は上下関係なんて忘れちゃお。ほら、何が飲みたい？」
「えっと、じゃあお茶で……」
そうそわそわしながら言ってきた。ちょっとキツく言いすぎたかな？けど、オレはあんまり上下関係嫌いなんだよねェ。普通に接してくれればいいのになァって。そうカップに麦茶を注ぎながら思う。カップを藍良くんの目の前に置き、席に戻る。
「ありがとうございます！」
「どういたしまして。それにしても今年はすごく暑いねェ」
「たしかに……今日の最高気温は何度でしたっけ？」
「三十七、八度ぐらいじゃなかったかなァ」
「うげっ。まだ初夏だよね？真夏寄りじゃん……」
こうして他愛のない会話するの何気に久しぶりだなァ。今日まで限られた人としか話してなかったし、大丈夫かなって思ったけれど心配なかったみたい。藍良くんも楽しそうでよかったァ。
(やっぱ夢でも見てるのかな。俺、あのAと普通に喋ちゃっているよ〜！ESのアイドルたちがインタビューでよく喋っていると落ち着く〜って言われているのは嘘じゃなかったんだ！それに知らない一面も知れて嬉しい〜！ラブ〜い！やっぱES最高〜！)
「そういえば……今日のことについてなにか聞いてない？」
「へ？あ、いや、なにも聞いてないかな」
「そっかァ」
残りの一人(正確には天井の人を入れて二人)もまだわかっていない。英智くんは何がしたいんだろう。なんか仕事の話じゃない気がしてきた。あれ、もしかしてオレらなんか試されている？
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作成日時：2023年5月5日 3時
