〇eleven ページ11
.
.
.
屋上へと続く階段。
私はこの階段が好きだ。
踊り場にあるステンドグラス。
このステンドグラスは
卒業生からのプレゼントみたい。
赤や青、黄色や緑などの
優しい光が差し込む。
私はそこを通過して、
屋上への扉を開けた。
桜「おい、金貸せよ！！」
みゆ「も、持ってないです...」
屋上で私が見た光景。
同じクラスの田口桜さんが、
後輩の子をかつあげしてた。
元から私は、
田口さんのことが苦手だった。
なんかクラスで人気なのは私！
みたいなオーラ出しちゃってるし。
噂でだけど、田口さんは
相葉くんのことが好き
って聞いたことがある。
田口桜さんの周りには
子分みたいな子が何人かいる。
どんどん後輩の女の子との
距離を詰めていく。
...助けなきゃっ！！！
「や、やめなさいよっ！！！」
一斉に、みんながこっちを見る。
あーあ、後輩の子。
涙目になっちゃってるじゃん。
桜「...ﾁｯ。お前、帰れ。」
そう言われて
泣きそうな瞳で私を見て
走って出ていった。
「後輩の子、かつあげしてるの？」
桜「わるい？てゆーかお前のこと。
私嫌いなんだよねー。」
...それ、このタイミングで言うんだ、、
桜「相葉くんとしゃべっちゃって？
それで浮かれてんじゃねーよ。」
「う、浮かれてなんかなっ......！！！」
ﾊﾟｼﾝｯ...
乾いた音が
静かな屋上に響いた。
私の頬に走る激痛。
...きっと赤くなってんだろうな。。
叩かれたせいで、
その場に倒れてしまった。
起き上がろうとしてるのに、
体が重くて起き上がれない。
桜「フフッ、いい気味。
あっ、授業始まっちゃう。
みんな、戻るわよ。」
「......。」
私、情けないや。
...確かに相葉くんと話せて
浮かれていたのは事実だけど。
頭痛いな。
ボーっとしていたら
ホームルームを告げるチャイムが鳴った。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 2人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ザモザモ | 作成日時：2013年12月6日 18時
