しょうご ページ23
『しょうごっ、しょうごっ、・・・ぅ、うぅぅううっ』
初めて俺のために泣いてくれたのは、Aだった。
──────────
『しょーごっ』
毎日毎日、はみ出しものばっかの空き教室にオレを迎えに来てくれたA。
不安そうな顔をして入ってきては、オレを見つけて笑顔になる。
赤「もう来るな」
そう言われた時、一番悲しんだのはAだった。
『・・・っうぅ、っふぅうう、ううぅ』
俺の隣に寄り添って、泣いてくれたのが嬉しくて嬉しくてたまらなかった。
女遊びしてたって、あいつは何も言わなかった。
『きっとわかるよ、大人になると』
そう言って微笑む姿を見て、なんだか自分の馬鹿馬鹿しさに気づいて、今はもうしてない。
灰「・・・ハァ」
ため息をついて、写真を見つめる
バスケ部のあの笑顔は、もう戻ってこないような気さえした。
青峰はもうすぐ無敵になる。そう、Aが言っていた。きっと今、Aの涙を見れるのはオレだけなんだろうな。
出来るものなら抱き寄せて、その髪を愛でて、心を満たしてあげたいけど、俺のこんなに汚れたモノで何が出来るのか、きっとカスみたいなものしかできないだろう。
だから、悲しんでAが泣きじゃくる時は、
灰「いいよ。気が済むまでそばにいてやるさ」
そう、いうことしか出来なかった。
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つゆロロ(プロフ) - あひるさん» ありがとうございます。荻原ちゃんの楽器についてですが、お好きなものを想像してください(笑)私的にはバリトンやユーフォなどの低音楽器をイメージしておりますが。初コメントうれしいです!これからもどうぞ、見守ってくだされば幸いです((*_ _) (2017年11月20日 19時) (レス) id: 3fbfa2c7b2 (このIDを非表示/違反報告)
あひる(プロフ) - 面白いです!更新頑張ってください!因みに夢主ちゃんの楽器はなんですか? (2017年11月20日 1時) (レス) id: a0a203a011 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:つゆロロ | 作成日時:2017年11月7日 0時