17歳のボーダー隊員の日常

入院生活2日目 ページ8

『あー暇だな』

昨日わたしが寝ている間に何人かのボーダー隊員達が来たらしいが人数が多いと公平に追い出されたらしい

みんなが置いてあったものにはお菓子やフルーツなど沢山あった

「A具合の方は大丈夫？」

『あ！ママ！わたしは大丈夫だよ！』

「昨日は沢山の人が来て驚いちゃったわ」

友達がたくさんいるのねと笑う母に木下も笑った

そして昨日来た人達の話を聞いた

嵐山隊の人が来たとかお嬢様みたいな子がきた

イケメンがきた、頭の良さそうな子が来た

可愛い子がきた、あなたのところの隊員もきた

『なんか嬉しいな』

そう言うと母は思い出したように言った

「でも、黒髪の男の子は病室に入らなかったわね」

『え？』

「頭にカチューシャみたいなの付けてる子とイケメンの子とメガネの子と来たんだけどね…」

なんか心配そうにあなたのこと見てたから入ったらって言ったんだけど…

『秀次だ』

木下の中には三輪しか思いつかなかった

「みんなあなたのことを心配してるのね
　今度は起きてる時に会いたいわね！」

『うん！そうだね！』

「あと、こうちゃんにお礼言いなさいよ
　昨日はずっとここに居たんだから」

『え？！ずっと！！？』

「Aが寂しいって言うんでずっといるって言うから！」

ちょっと嬉しそうな母にぷいっと顔を逸らた木下にまた母は笑った








昨日のことを思い出して









ーA傷が残らないといいけど

ーお医者さんは大丈夫って言ってたわよ！

ーそれなら大丈夫か

ーありがとうね。小さい頃からAの面倒を見てくれて

ー妹みたいなもんなので守って当然
　なんならこの怪我も代わってやりたい

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