17歳のボーダー隊員の日常

おんぶは恥ずかしい ページ3

『別に歩けるから降ろしてよ！』

「さっきこけてぐきっといったやろ？」

『そんなことない！さっきから女子からの視線が痛い』

「Aちゃんが可愛くてみてはるんやろうな」

『な訳あるかい！」

そう木下は先程何もないところでこけて足を捻ったのだ。そこにたまたま居合わせた隠岐は歩けないだろうと判断し、おんぶして医務室に向かっていた。


「ぶふっ！！」

『最悪』

嫌そうな顔をする木下と対称にげらげらと笑っている出水が後ろにいた。

「おー出水やん！元気そうやな」

「隠岐たいへんだなその巨体を持つのは！トレーニングか？きついな」

「そんなことないで？持ってれば慣れるもんや」

『公平はシンプルに失礼だし！隠岐も嫌なら降ろしてよ！？』

ジタバタする木下に出水はチョップした。

「落ちたらあぶねぇだろ」

『はーい』

少しおとなしくなり、顔を覗いてみると…寝ていた。


「赤ちゃん並みに寝るの速いやん」

「隠岐がお兄ちゃんに見える！？」

「兄妹が欲しかったから嬉しいわ」

「やっぱうそ」

「嫉妬みたいやな」

そんな風に会話をしていると医務室につき、木下を起こし包帯を巻いてもらった。

『帰りもおんぶなんて聞いてない！しかも隠岐と公平が防衛任務ってなんでよ？！』


「大丈夫だ！俺は下に弟と妹がいるからおんぶは得意だぞ！！」

『いや！天下の嵐山さんには申し訳ないですよ！』

「いつも桐絵と仲良くしてくれてるからな！お礼だ！」

『嵐山さんが人気の理由がわかる気がする』

「ん？」

『なんでもないです」

可愛い！→←優しすぎるんですよ

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