86話 川 ページ39
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ハ「此方だ、女官殿。ついでにジャジャ馬」
何処からか現れたハクが姫様の洗濯物をヒョイと奪った
ジャジャ馬とはなんだ。野菜、頭にぶち当てるぞ
怒りを覚えながらも、大人しく後ろについた
ヨ「…………」
ハ「何ですか？」
黙りしている姫様にハクが訪ねる
ヨ「…琴と舞いは……ちょっとなら出来るわ」
ハ「あー、あの不協和音な琴ねー」
『あれなら、皿を鉄箸で引っ掻いた音のがマシです』
演奏会で医務室送りになった思い出にふけりながらハクの後に付いていく
むう、と膨れる姫様
ハ「少し、戻ってきたな」
『あぁ、お前の選択は正解だったよ』
ヨ「え…………」
ハ「何でもありません」
『一人事です』
姫様は自分の表情が戻りつつあるなんて、気づいてないんだろうな
私も自分の表情には無頓着だったし、
穏やかに吹く風が木々を揺らした
ヨ「ハクに………弟がいたのね。可愛くて……ハクに似てない」
うん、全然似てない
勢い良く頷くとハクの拳が飛んできた
すかさず、しゃがんで拳を避ける
『ふん！その手にはもう引っ掛からな………いっ！！』
しゃがんだことで篭から浮いた野菜が頭に直撃した
姫様が頭を撫で、ハクが鼻で笑う
私は今日だけで何回打撃を受けただろう
膝の砂を払って立ち上がり、まだ笑うハクの脇腹に肘を叩きこんだ
ハ「テヨンは俺と同じ。じっちゃんが拾ってきた子なんですよ。
じっちゃんはみなし子放っとけないからな−」
なるほど、血が繋がってなくても、二人とも師匠が拾ったから兄弟ってことか
ハ「テヨンは俺と違って身体が弱い。だから特別皆が大事にしてるんです。
昨日はちょっとはしゃぎ過ぎてたな」
初めてテヨンにあった時、感じたあの軽さは病気がちで痩せていたせい
全ての謎が解消され、スッキリした
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ハ「さて、着きましたよ。そこの川で洗濯するんです。
ここの川は風の部族にとって命の水だから大事に……………」
『…………』
ハ「お前もグズグズしてると、商団が到着する前に飯が完成しない…「ハク……出来ない…………」あのな、まだなにもしとらんだろーが……！」
………なかなか洒落た川だな
ヨ「だって、水がない…………」
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ハ「水が……枯れてる！？」
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fruit - ハクのハが八「はち」になってますよ。 (2021年8月11日 0時) (
レス) id: 80d0b24791 (このIDを非表示/違反報告)
コロコロオムレツ - そう、思って頂けて本当に嬉しいです！！ありがとうございます！ (2020年5月6日 17時) (レス) id: b67c3bf95a (このIDを非表示/違反報告)
ハニ(プロフ) - 毎日更新を楽しみに待ってます！！夢主とハクの絡みが面白くて、気付いたらニヤニヤしながら読んでます笑 (2020年5月6日 16時) (レス) id: 8ecca9012c (このIDを非表示/違反報告)
コロコロオムレツ - ありがとうございます！ (2020年5月3日 10時) (レス) id: b67c3bf95a (このIDを非表示/違反報告)
アイ(プロフ) - 続き楽しみに待ってます！ (2020年5月3日 3時) (レス) id: 2782a43946 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：コロコロオムレツ | 作成日時：2020年2月23日 11時
