65 夜勤の実態 ページ17
おばさんが勤務交代のために、受付へ出てきた。
私、我慢が出来なくて、おばさんに志願した。
「おばさん、私、このまま夜勤やる。」
「何言ってるんだい、そんなのダメだよ。また幽霊が出たわけじゃあるまいし、余程の理由も無しに、子供に夜勤はさせられない。それに体が保たないよ？Aは明日も仕事なんだから。」
やっぱり、ダメ？どうせ寝られないよ。
グラジオのことが心配。出来るならすぐ仕事を上がって、彼を追いかけたいよ？だけど、それは無意味に等しい・・・グラジオがモーテルを出てしまってから、30分以上経っているもの。
スカル団は船に乗れって言ってた。言葉通りにグラジオが行動してるなら、彼、もう船に乗っているわ。
帰りを待つしか出来ない。それならせめて、ここでグラジオが無事に戻るのを待ちたい。
「何かあったのかい。」
やっぱり、おばさんに真相は言えない。極力平気な顔で、適当な理由を付けてみた。
「・・・ううん。夜勤ってどんな感じなのかなって思って。」
嘘っぱち。私、夜はぐっすり寝たい人。全然興味ありません！
「まあ、ここは大きなホテルでもないから、意外とヒマだけどね？」
私が手伝っていないとき、おばさんが一人でここを管理出来ているのは、夜勤の仕事がそんなに多くないから。
おばさん曰く、夜勤では、決まった時間の巡回をして、レジ締めをして、翌日チェックアウトするお客様用に領収書を作る。
おばさんはモーテルの管理責任者だから、売上データを管理したり、まだ私の知らない仕事はあるかも知れないけど、横になって休む時間も、実はきちんとあるの。
受付を離れたいときは、カウンターベルを置いて、念を入れて防犯アラームに見張りを任せる。・・・防犯アラームの音、本当に酷いんだから。一応ドデカバシの鳴き声をイメージした・・・らしい、ハイパーボイスアラーム。『絶対眠り』のネッコアラだって起きちゃいそうよ。
「接客も殆ど無い。真夜中に受付に来る人なんてあの少年くらいだよ。・・・今も外出しているんだね。」
キーボックスを見ながらおばさんが言った。おばさんが『あの少年』って呼んでいるお客様はグラジオしか居ない。
夜、私が仕事を終える間際に彼がよく外出することはあったけど。
それだけじゃなくて、私がぐっすり寝ている深夜にも、しょっちゅうモーテルを抜け出しては出歩いていたのね？グラジオ。
そんなことしてるから、スカル団に狙われたのよ・・・。
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カーター(プロフ) - 紅月さん» 続編のお祝い、応援ありがとうございます！いえもう、沢山の方に読んでいただけて、私も本当に恵まれています！今後も楽しく、執筆更新頑張ります！ (2017年2月14日 23時) (
レス) id: 4077529587 (このIDを非表示/違反報告)
紅月(プロフ) - もっと評価されるべき小説だ...((続編おめでとうございます!)) (2017年2月14日 22時) (レス) id: db4044f600 (このIDを非表示/違反報告)
カーター(プロフ) - かあかさん» ありがとうございますー！ (2017年2月12日 0時) (レス) id: 4077529587 (このIDを非表示/違反報告)
かあか - 楽しみ！ (2017年2月12日 0時) (携帯から) (レス) id: 56d5161cd7 (このIDを非表示/違反報告)
カーター(プロフ) - ななさん» ご感想ありがとうございます！実際『仲良し』になると、グラジオどうなるんでしょうね！？（笑）今回は捏造臭さ覚悟で、仲良い人にしか見せなさそうな一面を描いてみました！続編移行後も、是非お楽しみください！ (2017年2月7日 22時) (レス) id: 4077529587 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：カーター | 作成日時：2017年1月14日 18時
