63 伝えたくないこと ページ15
「もしかして、スカル団・・・財団のお金目当てでグラジオをマークしてるの？」
私にあまり大きく心配してほしくないのね。何があったのか、なかなか話してくれない。
「・・・いや。確かにスカル団員に、オレの顔は知られているが・・・大したことではない。・・・何を言われた。」
グラジオったら、はぐらかして、私があまり言いたくないことを、聞き出そうとするんだから。
「何でもない。」
「ヤツら、オレに宛てて何か言ってきたんじゃないのか。」
私だってはぐらかしたかったけど、彼も気付いているのね。スカル団員がわざわざ名前まで出してモーテルに押しかけるんだから、追い払ったにしろ、何か言われたんだろうって。
「言う必要、ないよ・・・。スカル団の伝言なんて。」
グラジオは私にとって大切な人なんだから。
悪者に会わせたくない。
「伝言を宿泊客に伝えるのは、受付係の役目だろ。」
・・・やめてよ。こんなときにスタッフとお客様の関係を持ち出してくるなんてズルい。
それなら私だって、グラジオとの友達の立場を利用させてもらうからね？
「グラジオは大事な友達だから、気を使って敢えて言わないの。あんな人たちの伝言なんて、聞くことないわよ。」
精一杯、訴えたつもりだったんだけど。
「良いから、教えてくれ。」
改まって、グラジオからお願い。
お部屋の鍵を渡そうとする手を握られて、心が揺さぶられる。
・・・。
・・・・・・。
・・・仕方無い・・・彼、本当に、私が言うまで引き下がらないわ・・・。
「ハノハノリゾート側の船着き場から・・・ウラウラ島行きの船に乗れって。・・・今夜8時に、ボスが待っているって・・・。」
グラジオは目を閉じて一度息を付いて、分かった、ってゆっくり目を開けると、神妙な面持ちのまま、お部屋の鍵を受け取った。
「行っちゃダメだよ。」
一旦部屋に戻るため、背中を見せたグラジオに、そう言った。
お願い、返事して。
どうして何も言ってくれないの？
何とか言ってよ・・・。
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カーター(プロフ) - 紅月さん» 続編のお祝い、応援ありがとうございます！いえもう、沢山の方に読んでいただけて、私も本当に恵まれています！今後も楽しく、執筆更新頑張ります！ (2017年2月14日 23時) (
レス) id: 4077529587 (このIDを非表示/違反報告)
紅月(プロフ) - もっと評価されるべき小説だ...((続編おめでとうございます!)) (2017年2月14日 22時) (レス) id: db4044f600 (このIDを非表示/違反報告)
カーター(プロフ) - かあかさん» ありがとうございますー！ (2017年2月12日 0時) (レス) id: 4077529587 (このIDを非表示/違反報告)
かあか - 楽しみ！ (2017年2月12日 0時) (携帯から) (レス) id: 56d5161cd7 (このIDを非表示/違反報告)
カーター(プロフ) - ななさん» ご感想ありがとうございます！実際『仲良し』になると、グラジオどうなるんでしょうね！？（笑）今回は捏造臭さ覚悟で、仲良い人にしか見せなさそうな一面を描いてみました！続編移行後も、是非お楽しみください！ (2017年2月7日 22時) (レス) id: 4077529587 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：カーター | 作成日時：2017年1月14日 18時
