55 管理室 ページ5
一方、エーテルパラダイスでは。
ルザミーネの指示によって、部屋の外で待機していた財団の研究員が、彼女の部屋の中へ入って来た。
Aがへたりと座っている、あのコレクションルームに。
「足が竦んでしまったみたいなの。彼女をお連れして。地下の管理室に案内してちょうだい。」
研究員は目の前のコレクションに動じず、ルザミーネの話に淡々と応じた。
「・・・管理室？あの場所でよろしいのですか。」
「ええ。あの部屋なら見張りも要らないでしょう。この子にはまだ役目があるわ。いいわね。」
「かしこまりました。」
彼らの言う管理室が何のことか、Aには分からなかったが、この場に広がる光景を見ているよりはマシだろうか。Aは、研究員の支えで立ち上がり、やっとルザミーネの部屋を後にすることとなった。
「それから、部屋を出たらすぐに、コスモッグを入れるようにね。」
既に背を向けているAたちを見ながら、ルザミーネは企んだ目付きで、怪しい笑みを浮かべた。
部屋の外に居たリーリエからすると、そんなに待たされたという感覚は無かった。
研究員に支えられながらAが部屋を出てきたが、彼女は明らかにショックを受けているように見えた。手を借りなければ立てないほど。
「Aちゃん・・・。」
彼女がこれ程怯える理由は、あの頃と全く違う母の態度を目の当たりにしたからなのだろうか、と、コレクションのことをまだ知らないリーリエは、連れて行かれるAを見つめ、彼女を心配した。
次の代表のご指名はコスモッグだけだったが、リーリエは奥せず、母の部屋へ入っていった。
Aは職員に連れられ、地下の管理室と呼ばれた部屋に入った。やはり他と同じ、白を基調とした空間で、あまり広くは無い。
入室した空間の奥には、更にドアで仕切られた空間がある。
どうやら財団職員は、その仕切られた奥の空間のことを、管理室と呼んでいるらしかった。
「あなたはここで待っていなさい。少々手荒だが、逃げ出さないよう鍵をかけさせてもらう。」
Aは何も言えないまま、管理室へ入れられると、研究員からそう言われ、外側からドアを施錠されてしまった。
施錠された出入り口の他には、更に奥の部屋を覗くための小窓がいくつかある。
ふとその窓に、目が行ってしまった。
「・・・！！きゃあーーっ！！！」
Aは、そこで目にしたものに恐怖し、悲鳴を上げた。
部屋から出してくれる者は、誰も居なかった。
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カーター(プロフ) - 物部さん» 初めまして！ご感想ありがとうございます！戦闘シーンの文を褒めていただけるのは初めてでとても嬉しいです！文字だけでどれだけバトルの臨場感を表せるか、書き手としてもバトルしています！難しい場面ですが、続きの更新も頑張ります！ (2017年2月10日 23時) (
レス) id: 4077529587 (このIDを非表示/違反報告)
物部(プロフ) - 初めまして。戦闘シーンも綺麗な文ですね。続き楽しみにしています！ (2017年2月10日 23時) (レス) id: fcc84377d6 (このIDを非表示/違反報告)
カーター(プロフ) - 真季さん» ご感想ありがとうございます！あんな感じで良かったでしょうか、自分では考えていない展開だったので、小説の世界を広げられるアイディアをいただけてとても嬉しかったです！続きも先程UPしましたので是非お楽しみください！モーテルの方も更新頑張ります！ (2017年2月6日 23時) (レス) id: 4077529587 (このIDを非表示/違反報告)
真季 - ピジョンの進化シーンいれて頂けて嬉しかったです！ありがとうございます。カーターさんの作品、モーテルパラダイスも楽しく読ませて頂いています！最新頑張って下さい(*^^*) (2017年2月6日 21時) (レス) id: b95c01deac (このIDを非表示/違反報告)
カーター(プロフ) - 真季さん» 今後の展開のリクエストにつきまして、実は次回から最終話直前までの下書きがまだゼロなので←！ 実現可能かこの場での明言は避けますが、勿論！試作検討してみます！万一ご希望に添えなかったらごめんなさい…！貴重なご意見ありがとうございます！ (2017年1月24日 22時) (レス) id: 4077529587 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：カーター | 作成日時：2017年1月13日 17時
