81 厳しい態度【バトルシーン】 ページ31
「もう一度エレキボールだ！あいつを倒せば、倒れたピジョンだけ。楽勝だぜ！」
財団職員も、ヌルの体格や攻撃を受けた様子を見て、基礎体力や防御力が高めであること、素早さに難があることに薄々勘付いてはいるらしい。エレキボールで、ヌルから仕留める作戦に出た。
Aは、やはり自分がバトルでグラジオの助けになろうなど、甘い考えだったと弱気になり、後悔し始めていた。
ピジョンは鋭い目で、自分の代わりに攻撃を受けるヌルや、その先のエレブーを見つめ、不甲斐無さを感じながらも、未だ残るバトルへの強い闘志を燃やしていた。
体が動けば、まだ戦えるのに。
ピジョンの気持ちを言葉にするならば、そんなところだろう。
「グラジオ・・・ヌル・・・ごめんなさい・・・。」
ヌルが二度目のエレキボールを受け呻いたとき、Aが泣きそうになりながら声を上げた。
「謝るな！まだ終わっていない！」
ここでAが謝ってしまったら、まだ必死に翼を動かそうとしているピジョンの復帰を諦めてしまうことになる。
トレーナーが自分のポケモンの可能性を諦めてしまうことは、互いの信頼の失墜に繋がる。
「・・・グラジオ・・・。」
Aは謝ると同時に、これ以上迷惑をかけまいと、モンスターボールをピジョンに向けようとしていたのだが、グラジオから手首を掴まれた。
グラジオは、キツい口調になったと感じてはいても、今だけはAへと厳しく言い放った。
「ピジョンをよく見てやれ。あいつはそのボールに・・・戻りたいと言っているか・・・。」
彼女に対する自分の眼差しが恐怖を与える程鋭くても、腕の力をかけ過ぎていると分かっていても、今だけは、容赦をしなかった。
「ピジョン、オマエ、まだやれるよな・・・？」
自分もヌルも、信じている。
一度弱さを見せたAが、モンスターボールに戻すのを止めたのは、
Aもまだ、オマエの闘志を、その力を信じたいからだ。
「・・・。」
グラジオは、目を細め震えているピジョンの心に訴えた。
そのグラジオの声と念に応えるかのように、
闘志を奮い立たせたピジョンが、ついに両翼に力を入れ、飛び上がった。
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カーター(プロフ) - 物部さん» 初めまして！ご感想ありがとうございます！戦闘シーンの文を褒めていただけるのは初めてでとても嬉しいです！文字だけでどれだけバトルの臨場感を表せるか、書き手としてもバトルしています！難しい場面ですが、続きの更新も頑張ります！ (2017年2月10日 23時) (
レス) id: 4077529587 (このIDを非表示/違反報告)
物部(プロフ) - 初めまして。戦闘シーンも綺麗な文ですね。続き楽しみにしています！ (2017年2月10日 23時) (レス) id: fcc84377d6 (このIDを非表示/違反報告)
カーター(プロフ) - 真季さん» ご感想ありがとうございます！あんな感じで良かったでしょうか、自分では考えていない展開だったので、小説の世界を広げられるアイディアをいただけてとても嬉しかったです！続きも先程UPしましたので是非お楽しみください！モーテルの方も更新頑張ります！ (2017年2月6日 23時) (レス) id: 4077529587 (このIDを非表示/違反報告)
真季 - ピジョンの進化シーンいれて頂けて嬉しかったです！ありがとうございます。カーターさんの作品、モーテルパラダイスも楽しく読ませて頂いています！最新頑張って下さい(*^^*) (2017年2月6日 21時) (レス) id: b95c01deac (このIDを非表示/違反報告)
カーター(プロフ) - 真季さん» 今後の展開のリクエストにつきまして、実は次回から最終話直前までの下書きがまだゼロなので←！ 実現可能かこの場での明言は避けますが、勿論！試作検討してみます！万一ご希望に添えなかったらごめんなさい…！貴重なご意見ありがとうございます！ (2017年1月24日 22時) (レス) id: 4077529587 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：カーター | 作成日時：2017年1月13日 17時
