70 優しき恋人 ページ20
「命を奪わない凍結技術らしいが・・・関係無いな・・・ポケモンの意志を、完全に無視している・・・。」
グラジオは怒りに似た感情を覚え、低い声で呟いた。
Aは、そんなグラジオの険しい顔付きをも、次の一言で変えてしまった。
「これで、助けてあげられる・・・？ヌルだけじゃないの・・・ルザミーネさんの部屋でも・・・ポケモンたちが・・・。」
腕の中で、Aがこおり治しを差し出した。倒れていたときから、彼女が握り締めていたものだ。
あまりのショックに意識を奪われる中で、何とか救い出したかったのだろう。
心優しいAの行動に応えてやりたかったが、悪いな、とグラジオは首を左右に降った。
「ポケモンバトルで見るような、小規模の氷漬けとは違うらしい。普通のこおり治しでは、凍結解除は難しい。凍結解除の方法は、恐らく限られた人間にしか知られていない。幹部クラスか、それ以上の人間でなければ・・・。」
Aも、やはり、と肩を落とした。
「私・・・凍結を止めさせるために、バトルをすることも出来なかったの・・・もしも負けて、ピジョンがこんな目に遭わされたらって、考えるだけで・・・怖くて・・・。何も出来なくて、ごめんね・・・。」
グラジオとヌルに、コレクションルームで眠るポケモンたちに、無力で居ることしかできないと、Aは謝った。
「オマエはよく耐えた。ヌルのために泣いてくれたのは、オマエだけだ・・・A。」
その優しさが、好きだ。その優しさだけで、十分だ。
「二匹のヌルも、他のポケモンも、必ず助ける。こんなことは、今回で終わりだ。」
グラジオはAを支え、ゆっくり立ち上がった。
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カーター(プロフ) - 物部さん» 初めまして！ご感想ありがとうございます！戦闘シーンの文を褒めていただけるのは初めてでとても嬉しいです！文字だけでどれだけバトルの臨場感を表せるか、書き手としてもバトルしています！難しい場面ですが、続きの更新も頑張ります！ (2017年2月10日 23時) (
レス) id: 4077529587 (このIDを非表示/違反報告)
物部(プロフ) - 初めまして。戦闘シーンも綺麗な文ですね。続き楽しみにしています！ (2017年2月10日 23時) (レス) id: fcc84377d6 (このIDを非表示/違反報告)
カーター(プロフ) - 真季さん» ご感想ありがとうございます！あんな感じで良かったでしょうか、自分では考えていない展開だったので、小説の世界を広げられるアイディアをいただけてとても嬉しかったです！続きも先程UPしましたので是非お楽しみください！モーテルの方も更新頑張ります！ (2017年2月6日 23時) (レス) id: 4077529587 (このIDを非表示/違反報告)
真季 - ピジョンの進化シーンいれて頂けて嬉しかったです！ありがとうございます。カーターさんの作品、モーテルパラダイスも楽しく読ませて頂いています！最新頑張って下さい(*^^*) (2017年2月6日 21時) (レス) id: b95c01deac (このIDを非表示/違反報告)
カーター(プロフ) - 真季さん» 今後の展開のリクエストにつきまして、実は次回から最終話直前までの下書きがまだゼロなので←！ 実現可能かこの場での明言は避けますが、勿論！試作検討してみます！万一ご希望に添えなかったらごめんなさい…！貴重なご意見ありがとうございます！ (2017年1月24日 22時) (レス) id: 4077529587 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：カーター | 作成日時：2017年1月13日 17時
