100 鉱石と毒の嵐【バトルシーン】 ページ50
「何処だ・・・。」
グラジオもAも、想定していなかった事態に、余裕さえ見せていた表情を無くしてしまった。
ヌルもピジョットも、視線をあちこちに泳がせて、ビーストの姿を探す。
どこかに潜んでいるはずだ。天井に空いたままのウルトラホールに帰ったとも思えない。
グラジオたちがウルトラホールに目を向けていたとき、突然、ウツロイドが姿を現した。
その場所は、前線に居たヌルの後ろ側、
ピジョットの正面。
現れたウツロイドの体が同時に光り出し、今まで見られなかった攻撃が、ピジョットに浴びせられた。
「ピジョット！！」
運悪くか、ウツロイドがしっかり狙って来たのか、ピジョットにとって、効果抜群の技だった。
「ヌル！！ブレイククロー！！」
すぐにヌルに指示を出し、ウツロイドをピジョットから遠ざけることには成功したが、ピジョットの羽に食い込む鉱物が、ダメージを大きくしていた。
Aは心配そうに、地面に降りてきたピジョットを見つめた。
「パワージェム・・・岩タイプの技まで、覚えているとは。」
ヌルが再びウツロイドと対峙している間、ピジョットは痛む翼をばた付かせて、何とか羽に残る鉱物を除いた。
もしかしたら、ウツロイドは岩タイプを兼ねているかも知れない。柔軟そうなビーストに、その位の意外性があっても、今は不思議ではない。
グラジオは、ウツロイドをピジョットに接近させないよう、ヌルを誘導させながら戦ったが、ウツロイドが自らの能力で空気と同化するのであれば、それも意味を成すことにはならない。
「また毒菱か。ピジョット、頼む。」
再び散らされた毒菱に、グラジオは罰の悪そうな顔をした。
「ピジョット、竜巻、起こせる？」
ピジョットは逞しく鳴いた後、懸命に竜巻を作ったが、先程よりも勢いは無い。パワージェムで羽を傷付けられたことが影響していた。
だが、毒菱を竜巻の風に乗せるだけの威力は十分ある上、今の竜巻の強さの方が、ウツロイドを見失わずに済む。
確かにウツロイドは竜巻の中でダメージを受けていたが、それだけでは終わらなかった。
ウツロイドは密かに、竜巻の中で、触手から溶解液を放っていた。
溶解液で、竜巻中に巻き込まれた毒菱を溶かし、
『毒素の詰まる溶解液の雨』が、竜巻で撒き散らされる。
「危ない・・・！！」
「避けろ！！」
【To be continued.】
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カーター(プロフ) - 物部さん» 初めまして！ご感想ありがとうございます！戦闘シーンの文を褒めていただけるのは初めてでとても嬉しいです！文字だけでどれだけバトルの臨場感を表せるか、書き手としてもバトルしています！難しい場面ですが、続きの更新も頑張ります！ (2017年2月10日 23時) (
レス) id: 4077529587 (このIDを非表示/違反報告)
物部(プロフ) - 初めまして。戦闘シーンも綺麗な文ですね。続き楽しみにしています！ (2017年2月10日 23時) (レス) id: fcc84377d6 (このIDを非表示/違反報告)
カーター(プロフ) - 真季さん» ご感想ありがとうございます！あんな感じで良かったでしょうか、自分では考えていない展開だったので、小説の世界を広げられるアイディアをいただけてとても嬉しかったです！続きも先程UPしましたので是非お楽しみください！モーテルの方も更新頑張ります！ (2017年2月6日 23時) (レス) id: 4077529587 (このIDを非表示/違反報告)
真季 - ピジョンの進化シーンいれて頂けて嬉しかったです！ありがとうございます。カーターさんの作品、モーテルパラダイスも楽しく読ませて頂いています！最新頑張って下さい(*^^*) (2017年2月6日 21時) (レス) id: b95c01deac (このIDを非表示/違反報告)
カーター(プロフ) - 真季さん» 今後の展開のリクエストにつきまして、実は次回から最終話直前までの下書きがまだゼロなので←！ 実現可能かこの場での明言は避けますが、勿論！試作検討してみます！万一ご希望に添えなかったらごめんなさい…！貴重なご意見ありがとうございます！ (2017年1月24日 22時) (レス) id: 4077529587 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：カーター | 作成日時：2017年1月13日 17時
